先日、東京・銀座の不動産会社「丸源グループ」の社長が、脱税の容疑で逮捕されました。現在調査中で事件の詳細は不明ですが、「不正経理」が1つのポイントになりそうです。この事件から学べることを考えてみましょう。

横領も売上を抜くことも、
最初はちょっとした金額

 先日、東京・銀座の不動産会社「丸源グループ」の社長が、脱税の容疑で逮捕されました。グループの賃料収入の管理などを行う中核会社が、設立と精算を繰り返し、東京地検特捜部と東京国税局は、経理実態を不透明にし、税務調査を逃れる意図があったとみて調べています。

 これ以上の詳細は不明ですが、この事件から、3つのことが読みとれます。

(1)売上を抜いてはいけない
 経営者が絶対にやってはいけないことの1つです。今回は28億8000万円もの所得を隠し、約8億6000万円もの脱税をしたといわれています。この大部分が売上(賃貸料)をなかったものとしたそうです。このように「売上を抜く」と言い逃れができません。

 横領も売上を抜くことも、最初はちょっとした金額でしょう。その金額がどんどん大きくなり積み重なっていったことが予想されます。金額の大きさに関わらず、「絶対にやらないこと」として意識しておきましょう。