ケーブルテレビ会社のジュピターテレコム(J:COM)は、いまやNTTにとっても無視できない存在に成長した。ケーブルテレビの範疇を超える総合メディア企業として、確固たる地位を築いているからだ。「どこよりも早く、他社にない独自のサービスを、次々と世に送り出してきた」と豪語する森泉社長が、「通信と放送の融合」についての自論を展開する。(聞き手/『週刊ダイヤモンド』編集部 池冨 仁)

ジュピターテレコム 森泉知行社長 1995年以来、J:COMは、どこよりも早く、他社にない独自のサービスを、次々と世に送り出してきた。他社のマネをするのではなく、他社のやっていないことをやることが、成長の大きな原動力になってきた。

 私たちの強みは、ケーブルテレビと固定電話とインターネットを同時に提供する「トリプルプレー」で、自前のインフラを使って完全なかたちでサービスしているのは世界で初めてである。

 インターネットでは、こちらも世界初の160メガという超高速インターネット接続を提供している。

 加えて、2005年にサービスを開始した「J:COMオンデマンド」は、45歳以上のお客様にとっての使いやすさの面から改良を進めて、今では日本最大のテレビ向けビデオ・オン・デマンド(VOD)になった。

 このサービスのプラットフォームは、(業界4位の)イッツ・コミュニケーションズさんも採用してくれた。