破産法に基づく資産売却を経て、米政府が株式の過半を保有する新生ゼネラル・モーターズ(GM)が7月半ばにも誕生する見通しとなった。シボレーを核とする4つのブランドに身を縮めることになる“Government Motors”は、負の遺産と決別し、蘇ることができるのか。失敗すれば、今度こそ清算が待っている。ヘンダーソン社長兼最高経営責任者(CEO)に再建の見通しを聞いた。

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フレデリック(フリッツ)・ヘンダーソン
Frederic A."Fritz" Henderson
1958年11月ミシガン州デトロイト生まれ。50歳。ミシガン大学で学士号(ビジネスアドミニストレーション)を取得後、ハーバード大学ビジネススクールでMBA取得。1984年GM入社。GMの金融関連会社GMACのグループバイスプレジデントとして頭角を現した後、GMのCEOへの登竜門といわれるGMブラジル、GMラテンアメリカ、GM欧州の要職を歴任し、2006年1月に副会長兼CFO(最高財務責任者)、2008年3月に社長兼COO(最高執行責任者)、2009年3月にオバマ政権に事実上解任されたリック・ワゴナー氏の後を継ぎCEOに就任。
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―チャプターイレブン(破産法第11条)適用申請後の販売状況は?

 今後も引き続き注意深く見守る必要はあるが、6月下旬までの実績を見る限りは、想定内の影響にとどまっている(GMの6月の米国新車販売台数は前年同月比約33%減)。この期に、過剰在庫の処分も進めており、悪いことばかりではない。部品サプライヤーもGMと共にあり、生産は一日たりとも失ったことはない。

 ただ、GMを取り巻く事業環境が流動的であることは事実だ。とにかく破産手続きを迅速に終わらせること。今はその作業に注力している。

―破産手続き完了の見通しは?

 6月末現在、われわれは、363セール(連邦破産法363項に基づく資産売却)の審問プロセスにある。優良資産を切り離すことができるかどうかを決めるクリティカル(重大)な時期だ。ムダなく素早くプロフェッショナルに手続きを進める。この件について、今言えることはそれだけだ。

―破産手続きを経て誕生する新会社の6割の株式を持つ米政府は、経営には関与しないと述べているが、本当に守られるのか。

 その質問はそもそも前提がおかしい。