「プレーヤーとして優秀だからこそ、リーダーを任される」。
多くの組織では、こうした人事がなされます。ところが、優秀なプレーヤーが、必ずしも優秀なリーダーになれるわけではありません。なぜなら、「プレーヤーとしての優秀さ」と「リーダーとしての優秀さ」は別物だからです。

「はじめてリーダーになる」「部下を持つ」、そんなビジネスパーソンが犯しがちな失敗をご紹介します。

「はじめてリーダーになる」、
そんなあなたのための連載です

 本連載は、「リーダーを任されたけど、どうしていいかわからない」「思うように部下が動いてくれなくて、困っている」「一日も早く、チームとして結果を出したい」、そんな悩みを抱える若きリーダーに向けたものです。

 私は、「勤務地域限定」の地方採用でJT(日本たばこ産業)に入社しました。どんなにがんばっても偉くなれない立場でしたが、働きぶりを認めていただき、営業経験がまったくない中で、営業所長に抜擢されました。

 いわば経験も実績もないまま、はじめてリーダーになったわけです。ところが、営業ど素人の私が率いる営業所はことごとく素晴らしい業績を上げ、その結果、支店長に大抜擢され、群馬県を担当する高崎支店を任されました。

31支店中、25位より上位の成績をとったことのない「万年Bクラス」の高崎支店はどんどん活気づいていき、私が着任した1年後にはダントツの日本一に輝きました。これが私の簡単な経歴です。リーダーとして、20年近い経験を積む中で得た教訓を、皆さまにお伝えできればと思っております。

 さて本日は、多くのリーダーが犯してしまう間違いについてお話をさせていただきます。