伝えたい情報を直感的にわかるように、グラフィカルに表現する「インフォグラフィック」。この「相手がぱっとわかるように工夫する」という考え方のクセそのものが、コミュニケーション上手にしてくれるはず。本連載は、情報をよりわかりやすく、という枠を超え、発想そのものを広げるための教科書だと思ってください。どうやってこのアウトプットに辿り着いたか、発想のスタート地点から解説していくことで、「考え方のプロセスと構造」がわかります。第8回は地図モノですが、今までの地図モノ(第1回第3回)とは発想のプロセスが少し違いました。

「いにしえ感」と「レトロ感」を
インフォグラフィックで味わう

第1回<足ツボと2大陸>、第3回<地図図法と食べ物>、に続いて、連載8回経過にしてすでに3度目の地図ネタ。僕はよっぽど地図というグラフィックが好きなんだと自覚するわけですが、実は今回のネタはそちらが入口ではないのです。

 ある素材で何かインフォグラフィックを仕上げたいと考えていたら、そこに地図が登場した。そんないきさつから。

 そしてその素材とは<着物の柄>。僕は地図も好きですが、和テイストなモノ、特に「いにしえ感」「レトロ感」漂うモノに目がなく、その手のアイテムが乗った図鑑、図録的な本はすかさず買ってしまいます。

 浮世絵、大漁旗、引札、ホーロー看板、銭湯、缶詰、燐寸……そんなあれやこれやを、せめて紙の上ででも鑑賞して昂揚していたい。

 と前置きしたあたりで、まずは今回のインフォグラフィックをご覧ください。

「47都道府県のイメージ」をハデ?地味?など<br />「着物の柄」にした日本地図インフォグラフィックグラフィック作成/小宮山秀明 拡大画像表示