本日のテーマは「資格」です。履歴書に資格欄があるところを見ると、「資格があったほうが、転職にも有利なんだ」と思ってしまいがちです。ところが、そう単純な話でもなさそうです。人事部が「資格取得」をどのように見ているかを、事例をまじえ、お話ししていきます。

「資格さえあれば、何かの役に立つ」は、
本当なのか?

 私はかつて、社会人として大学院に通っていたことがあります。そのとき、学生たちから次のような話を何度も耳にしました。

「とりあえず、資格でもとっておこうかと思います」

“とりあえず”という言葉に表れているように、その資格にかかわる仕事がやりたい、というわけではなさそうでした。むしろ、「公的な資格をとっておけば、いざというときに救いになるのではないか」というニュアンスです。

 こうした意見について、社会人としてのアドバイスを求められたときには、「時間の無駄だから止めておいたほうがいい」と大変そっけない返答をしました。

 社会に出る前の数年間がどれほど貴重な時間であるかは、社会に出てみれば身にしみてわかります。その時間を、興味のない資格を取得するために充てるのはもったいないと思うのです。しかし、こうした考えは、どうも学生に限ったことではないようです。若手社員の間でも、資格取得熱は高いと聞きます。