本日は、実際の決算書を使って、企業を分析してみましょう。分析企業は、伊藤ハム株式会社です。分析を行うと、ある不思議な点が浮かび上がってきました。それは「売上高は下がっているのに、営業利益率が上がっている」というものです。この原因を読み解いていきましょう。

「前期の数字」と「当期の数字」を
比較してみよう!

 本日は、時系列比較をやってみましょう。時系列比較とは、「当期の財務諸表数値」と「前期以前の財務諸表数値」を比べることです。

 有価証券報告書では、必ず、当期の財務諸表と前期の財務諸表が並べて開示されていますので、比較をするのは簡単です。前期と当期の数字を比較することにより、業績が改善しているのか、悪化しているのかを見ることができます。

 下図は、伊藤ハム株式会社(以下、「伊藤ハム社」と呼ぶ)の平成25年3月期の連結損益計算書です。ここからどんなことが読み取れるでしょうか。