開業30周年を迎え、三井ガーデンホテルズが勢いを増している。相次ぐ出店と新ライン展開の狙いを、運営会社である三井不動産ホテルマネジメントの石田健・代表取締役社長に聞いた。

──今春以降、三井ガーデンホテル(MGH)の開業が相次ぎます。

石田 健 三井不動産ホテルマネジメント 代表取締役社長

石田 3月7日にMGH大阪プレミアがオープンしました。25日にはMGH京都新町 別邸、さらに7月にはMGH柏の葉、15年新春に東京・銀座にミレニアム MGH 東京を開業します。

──新ホテルの特色を教えてください。

石田 大阪には、MGHの第1号であるMGH大阪淀屋橋があります。30年前の開業当初から好評を頂いていますが、ホテルに要求されるファシリティはこの間、大きく変化しました。そこで、洗面・浴室・トイレの水回り3点を分離するなど、大阪プレミアには最新の設備を導入。ソフト面でも、MGH銀座プレミアで培ってきたノウハウをさらに進化させ、より高い満足を提供していきます。

 京都新町 別邸は、客室の8割以上がツインルームで、観光・レジャー客がメインターゲットです。旧松坂屋京都仕入店の跡地ということもあり、その趣と旧建物の部材を生かした外観と内装が特長です。人工炭酸泉の大浴場や京地野菜を供するレストランも備え、古都の隠れ家的な情緒を醸し出します。

──一方、MGH柏の葉は開発中の新しい街に立地しています。

石田 つくばエクスプレス・柏の葉キャンパス駅前ですが、4月より順次オープンの柏の葉ゲートスクエア内に、成長する街の発展のため7月に開業します。周辺には教育・研究機関や病院、工業団地があり、ビジネスユースを中心に宿泊施設の整備が急務でした。コミュニティの中核施設の一つとしても機能する設備を有します。

──ミレニアム MGH 東京は、ミレニアムの日本進出第1号としても注目ですね。

石田 ミレニアムはシンガポールに本拠を置くホンリョングループが運営するホテルブランドの一つで、世界に100以上のホテルを擁しています。以前から三井不動産と共同事業を展開しているご縁と、MGH銀座プレミアの運営実績が評価されたことで、日本進出に際して手を組むことになりました。当社としても、グローバル展開のノウハウを獲得するよい機会になると期待しています。