森少子化担当相は、4月21日に開かれた政府の有識者会議「少子化危機突破タスクフォース」で、少子化対策に向け、1人の女性が一生に産む子どもの平均数に相当する「合計特殊出生率」などに関して数値目標を設定するかどうかを検討する会議を設置する考えを示した。これに対して同日の有識者会議では、「何らかの目標を設定すべきだ」という意見や「プレッシャーになる」という意見が出され、まとまらなかったという。

なぜ少子化対策が必要か

 そもそもなぜ少子化対策が必要か。次のグラフを見てほしい。これは日本の人口構造の推移と見通しを示したものである。

少子化対策に「数値目標」は必要か(出所:内閣府HP 少子化対策 以下同様)
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 人間は動物であり、次の世代に社会を引き継ぐために生きているという大前提に立てば、0~14才人口が先細りになっていくわが国の姿が望ましいはずがない。このグラフを一瞥しただけで、少子化対策の必要性は直ちに了解されるのではないか。