脳の無限の可能性を引き出す思考ツール、マインドマップをトニー・ブザン氏が考案したのは30年以上前のこと。その誕生のプロセス自体が、TEFCASであったという。前回に続き、TEFCASの実践にマインドマップを用いる方法と、マインドマップが誕生するまでを自ら語る。

TEFCASとマインドマップの関係

――TEFCASとマインドマップの関係は?

 マインドマップ開発の過程はまさにTEFCASの繰り返しだった。二つの手法はいわば手をとり合って、同時並行で生まれたのだ。

 また、マインドマップはTEFCASの実践に有用なツールである。

 マインドマップの役割の一つはアイディアを取り上げ、さらに別のアイディアをそこに関連付けていくことだ。

 何か出来事があったら、それはセントラル・イメージとしてマインドマップの中心に表現できるだろう。そしてセントラル・イメージからのフィードバックは、中心から出るメインブランチのアイディアとして分類できる。そのアイディアは多方面にわたるフィードバックを与えてくれるので、さらに多くのアイディアやイメージが得られる。

 そしてチェックの段階では、それぞれのブランチにさらにサブブランチをかき加えていく。ブランチは好きなだけかき加え、伸ばし続けることができる。そこには限界がなく、正しい方向へ修正していける。こうして試行が生まれることが明確にわかるはずだ。それは調整の助けにもなる。調整をへて新しい方法で、次の試行、また次の試行と続けていくことができる。