第3回のテーマは、相手にしっかりこちらの要求を伝える英語表現です。支払期限を過ぎても何の連絡もない取引先に対して強く主張する場合、どのような表現が的確でしょうか?

訴訟も辞さない
強いニュアンスを含む”demand”

相手に有無を言わさず何かをやらせる時に使うのが、動詞demand。かなりきつい要求・命令口調になるので日本人には使いにくい単語ですが、「ここぞ」という時には効果を発揮します。たとえば、部下に対してI demand for you to report on Monday.(月曜日に報告するように)と言えば、何度言ってもやらないことに業を煮やしていて「これが最後だぞ」と念を押しているニュアンスになります。明らかに自分には非がない状況で相手にきちんと謝罪させたい時も、断固とした態度で、I demand that you apologize officially.(正式な謝罪を求めます)と言います。なかなか支払わない相手に、We demand payment by September 30. と言えば、「9月末日までに支払いがなければ訴えるぞ」といったニュアンスになります。

練習問題
次の日本語をdemandを使った英語にしてみましょう。
1. キャンセルはそちらの責任ですから、料金を全額払い戻して(a full refund)ください。
2. 遅延で大きな損害を受けたので、補償金(compensation)を支払ってください。

模範解答
1. この場合「○○に責任がある」はbe accountable for を使います。Since you are accountable for the cancellation, I demand a full refund. が正解です。
2. 正解はI demand compensation for the great damage from the delay.

動詞demand 覚えておきたい構文パターン
1. I demand an immediate investigation of this case.
(この事件をすぐに調査するよう要求します)
2. I strongly demand to be paid the full amount I deserve.
(私が受け取るべき全金額を支払っていただくよう断固として求めます)
3. She demands that her client should be reimbursed for the delay.
(彼女は、自分のクライアントが遅延の補償を受けられるよう求めています)
4. The hostage taker is demanding to speak to the chief of police.
(その人質犯は警察署長と話をさせるよう要求している)