こんにちは。今回は、少し矛先を変えて、同じバズワード(Buzz Word:流行り言葉)でも、マーケティングなどでよく言われている「Omni Channel(オムニチャネル)」と、デジタルITについて、我々の事例を交えて書いてみます。

 まずは、「オムニチャネル」の定義ですが、まだ、言葉が独り歩きしている感じで、これまでの「マルチチャネル」や「クロスチャネル」とどう違うのかなど、日本はもとより、米国でも議論がされています。

 新しい言葉が登場すると、よくある風潮なので、ある意味、「空論」だと思います。米国でも、「オムニチャネル」とは、「Multi-channel well done」「Cross Channel well Done」つまり、「マルチチャネル」や「クロスチャネル」の「よくできたバージョン」などと言っている人もいるようです。

 少なくとも、デジタルITの進化により、これまでとは異なる「Customer Experience(CX:顧客体験)」をあらゆるチャネル・場所でシームレスに提供することが可能になってきているのです。逆の言い方をすれば、お客様は、あるブランドやショップに対し、どこで何をしようが同じ待遇、同じ体験をすることができるようになったのです。

店頭のサービスを
オンライン化しただけではない

 かなり前ですが、ある国内アパレル大手企業の社長と議論をしているときに「うちは、製品の質やデザインもさることながら、店舗従業員の教育を徹底していて、彼らに顧客対応をさせる機会を持つことが、うちの差別化の最大要素」とおっしゃっていました。そしてECサイトを検討する際に、「ネットで注文し、近くの店舗で受取り、そこで試着をする時に、フィットする商品を勧めてクロス・セルを促す、または、顧客の「CX」をよいものにし、店舗への再訪を促すことができる」とおっしゃっていたことを思い出します。

 これが「オムニチャネル」なのかというと、O2O(オンライン to オフライン)を実現しているという意味ではYesではあるものの、やはりそれだけでは多分少し違うと思います。

 ここでは、我々が、実際に欧米で行ってきている事例をご紹介し、呼び方はどうあれ、デジタルITを駆使し、「チャネル横断型CX」の新たな形としてご参考にしていただければと思います。