「正しい敬語」より「現場で使える敬語」、「失敗しない話し方」より「人に好かれる話し方」をコンセプトとした書籍『接客・商談の一流プロに学ぶ! お客様の心を動かす敬語と話し方』。同書のエッセンスをまとめた連載の第3回です。今回は、会話の緩衝材とも言える「クッション言葉」について。この言葉を挟み込むことで、話し相手に与える印象を和らげることができるのです。

クッション言葉で
言葉の印象を和らげる

好感度アップのカギ、<br />「クッション言葉」の使い方戸田 覚(とだ・さとる)
1963年東京生まれ。ビジネス書作家、コンサルタント。株式会社アバンギャルド、株式会社戸田覚事務所代表取締役。ハイテク、パソコン、成功する営業のコツ、新商品開発、新事業開発といったテーマを中心に、執筆、出版プロデュース、講演、コンサルティングに携わる。ビジネス誌、パソコン誌、情報関連雑誌をはじめとして多数の連載を抱える。著書に『新 あのヒット商品のナマ企画書が見たい!』『プレゼンの極意を盗め!』(以上、ダイヤモンド社)、『すごい人のすごい企画書』(PHP研究所)、『仕事で使える!クラウド超入門』(青春出版社)など多数がある。
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 話し方のノウハウでよく目にするのが「クッション言葉」だ。いわゆる基本ノウハウの一つなのだが、感じよく話をするための必須テクニックといえる。
 クッション言葉は、たとえば次のように使う。

[通常の言い方]
来週までに書類をご提出ください。
製品に不具合が見つかりました。

[クッション言葉を使った言い方]
お手数をおかけ致しますが、来週までに書類をご提出ください。
大変申し上げにくいのですが、製品に不具合が見つかりました。

 おわかりのように、クッション言葉を使うことで、依頼や反論をする言葉の印象を和らげることができる。話し相手への配慮を感じさせる丁寧な言い方になるのだ。『接客・商談の一流プロに学ぶ! お客様の心を動かす敬語と話し方』のなかでも、クッション言葉については巻末付録にまとめて紹介している。

 もちろん、接客のプロフェッショナルたちもクッション言葉を使うケースは多い。アフラックの鈴木麻由氏は「そのシーンに合ったクッション言葉を使います。手続きを依頼するときには『お手数ですが』『ご面倒をおかけしますが』などを使いますね」とのこと。