『週刊ダイヤモンド』

 日本が今置かれている状況や経済の仕組みは、それなりにわかっているつもり。そんなあなたも、実は大事なところで誤解、勘違いをしていませんか? 今週号の特集「決定版 経済入門」でチェックしてみてください。

 ここでクイズです。

 第1問 日本のインフレ率は世界で何番目ぐらいに低い?

 第2問 今はすごい円高?

 第3問 国債の価格が上がると金利はどうなる?

 答えは次の通りです。

 第1問は世界で4番目に低い(2009年年率のIMF推計値ベース)、第2問は×(すごい円高ではない)、第3問が金利は下がる、です。

 こうした経済クイズが、特集の中で散りばめられています。クイズに挑戦したり、Q&Aを読んだりすることによって、外してはいけない重要ポイントを押さえられるようになっています。

 問題の一部は、東京大学の学生さんに挑戦してもらいました。第3問はオーソドックスな基本問題ですが、東大生の正答率は49%。同じ問題を金融広報中央委員会がアンケートベースで実施した際には、一般正解率16%、経済学専攻の大学生37%でした。さてあなたは?

 特集の中身について足早にご紹介しましょう。

 Part1は、経済の元気度を映し出すちょっと変わったテーマから、「世界経済の今」を見ていきます。世界各国の就職人気ランキングと就職事情、ワインの消費事情、それに出稼ぎ労働者の出稼ぎ先と本国への送金額の推移などから、世界経済の地殻変動、日本のジリ貧ぶりが浮かび上がります。

 Part2は、「わかる! 日本経済のうそと本当」です。景気(GDP)、デフレ、財政赤字、雇用、為替、輸出の6テーマについて、しっかりと掴んでおきたい基本を整理しました。誤解や勘違い、錯覚し易い点がかなりありますから、要注意です。

 Part3の「わかる! 日本経済の処方箋」では、日本がとるべき成長戦略を俎上に載せます。私たちの給料が上がるには、経済成長が欠かせません。

 鳩山政権の経済政策の問題点を指摘し、成長を促すために本当に必要とされる戦略とは何か、真正面から考えました。政治に翻弄されてきた政策の象徴として、消費税の問題も取り上げています。

 以上のように、きちんとおさらいし、理解を深めておくべき日本経済の重要ポイントを網羅しました。いずれも私たちの生活にも大いに関わってくる問題です。ぜひ手に取ってみてください。

(『週刊ダイヤモンド』副編集長 小栗正嗣)