『いつもの服を着ているだけなのに、なぜだかおしゃれに見える』が話題のスタイリストの山本あきこさんと、ショップ店員の接客についての著作『売れる販売員が絶対言わない接客の言葉』が好調の平山枝美さん。お二人に、失敗しない服選びのポイントや、ショップ店員との上手な付き合い方などを語ってもらいました。(構成:佐藤友美)

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平山 今日はよろしくお願いします! 山本さんの『いつもの服を着ているだけでなぜだかおしゃれに見える』がとても面白くて、いろんな販売員の子に「これ読むといいよ!」とおすすめしていました。今日はお会いできて嬉しいです。

ショップ店員を味方につけると、一気におしゃれになれる

山本 本当ですか! すごく嬉しいです。私も、平山さんの『売れる販売員が絶対言わない接客の言葉』、共感するところだらけでした。

平山 山本さんは昔、ショップ店員をされていましたよね?

山本 そうなんです。

平山 店員の気持ちもわかるし、お客様のショッピングに同行もされているので、お客様の気持ちもわかるし、無敵ですね(笑)。

山本 なので、平山さんの本を読みながら「あるあるあるある!!」と何回も思いました(笑)。
私のお客様は店員が苦手という方が多いんですよね。昔、無理に売られたとか、人見知りだからあまり話しかけられたくないとか。

平山 よくわかります。過去に嫌な経験をされたお客様は、お店に入るのにも身構えてしまったりしますよね。

山本 でも、それって本当はもったいないんです。ショップ店員の人と話をしたほうが、絶対にいい買い物ができるんですよ。アドバイスももらえるし、サイズ感もチェックしてもらえるし。

ショップ店員を味方につけると、一気におしゃれになれる

平山 私もそう思います。実は、ショップ店員側にも「お客様が怖い」という人が多いんですよ。おすすめして「押し売りされた」と思われたくないし、お客様に嫌われたくないと思っています。

 意外かもしれませんが「ファッションは好きだけど人見知り」という人も多くて、お客様が思っていらっしゃるほど、人慣れしていない。だから、彼女たちもお客様に話しかけられたらすごく嬉しいし、張り切ってお客様のために役立ちたいと感じるようです。

山本 私も書籍の中で書いたのですが、ショップ店員さんは自分のパーソナルスタイリストだと思って、なんでも聞いて味方につけるといいと思います。

___具体的には、どんな会話からスタートすればいいですか?

山本 いきなり仲良くするのも難しいでしょうから、最初はサイズや色を聞くのがいいかもしれません。「この色違いはありますか?」とか。

平山 お客様から先に話しかけていただけると、とても嬉しいと思います。例えば「この服には何を合わせたらいいんですか?」と聞かれたら、きっと張り切ってアドバイスしてくれると思います。

山本 以前も対談で「店員さんを味方につけて」とお話したのですが、それを読んだ私のお客様が思い切って店員さんに話しかけたそうなんです。そしたら、その方がすごく素敵な方で、いろんなアドバイスをしてくださったととても喜んでいました。

平山 お客様側から聞いてくださることはあまりないので、絶対嬉しいですし、インパクトが強くて記憶に残るはずです。次回来店したときも、きっと親身になってくれると思いますよ。
ショップ店員目線で言うと、話が弾むのが一番嬉しいんですよね。接客終わったあとに必ず「あの方、とてもいい方でした」と報告してきます。

山本 それは、服を買わなくても?

平山 そうなんです。そういうお客様には親身になりたいと自然に思うんですよね。