4刷となった『絶対儲かる「値上げ」のしくみ、教えます』。今回は、セミナーで寄せられた質問に答えるかたちで、適正価格についてお伝えします。値段の付け方を根本から間違っている人もいますので、ぜひ参考にしてください。

値段の付け方は、原価を基準にしてはいけない

 今回の質問は、「値上げの検討をするうえで、適正価格はどうすればいいのでしょうか?」です。

 皆さん、口をそろえて、価格を設定するには、「原価」といいます。製造業でもないのに、です。

結論から言うと、「原価」から決めてはいけません。

 適正価格とは、最低限生きていける価格のことを指します。

 会社が生き延びていくための価格設定です。

 ラーメン屋さんを運営するのに、どのように適正価格を決めるのでしょうか。

 店も古くなっていきます。コストは、原価だけでなく、人材を採用して教育するまでの費用も入れます。

 モノの値段は何で決まるかというと、最終的には、「顧客の価値」。そして、値段だけでブランドができる。

 現在、英会話ビジネスを富裕層向けにやっています。半年で360万円。

「英語が話せるようになったら、自分のパフォーマンスが100倍になるのにな」と思っている経営者がいたら、この値段は安い買い物。

 同じ商品をAさんBさんCさん、別々の値段で売っていいんです。誰が同じ値段で売らなければいけないと決めたのでしょうか。

値段は何を基準にして、決めていいのか? ずばり、お客様の上限です。

 とある人事コンサルティング会社。倒れそうなぐらい働いているのに、値段が安い。

 値段を10倍にしました。

値段を上げたことで集客コストを設けられるので、お金を払って、代理店にお願いできます。

 反対に、値段を安くすると、なんでも自分でやらなくてはいけない。

 資本主義社会は、お金を使えば使うほど成功します。お金をかけないで成功する方法は理想ですけど、成功する確率は、1000分の1。

 お金を使えないところに使えるようになるから、どんどん値上げしたほうがいいのです。