12万人の人生を変えた片づけ本のロングセラー『だから片づかない。なのに時間がない。』。「整理術とセックスレスの関係」を論じて話題を呼んだ連載第3回に続き、今回は「いつもギリギリ症候群」から脱却する時間術を紹介します。

「ギリギリでも間に合えばいい」<br />と思っているから信頼を失う

「ギリギリ間に合った!」
 ↑↑(想像以上に冷たい目で見られてます)

 約束に遅れたり、ギリギリまで用事をやらなかったり、滑り込みで締め切りに間に合わせたりすると、ゾクゾクするような興奮を覚えるものだ。遅刻が決定的になれば言い訳をひねり出す必要があるが、いい案を思いついたりするとこれがまた興奮を呼んだりする。

 この種の刺激は胸をワクワクさせる。同時進行でいろいろなことをこなし、何かを達成しているような錯覚を抱き、時間を有効活用している気がしてくる。最後の最後にやり遂げる恍惚感で、不安な気持ちを払いのけることができたような気になる。

 しかし、当然、そのままで良いはずがない。

 あなたの「先延ばし」や「ギリギリ」に振り回される周囲の人間は、たまったものではない。ふと気づくと、あなたの約束をだれも信用していない、なんてことが十分にあり得る。そうなってからでは、もう遅い。

先延ばしする人に特有の
「グズグズするクセ」一覧

 「先延ばしのクセ」は、人それぞれパターンが違う。グズグズしてなかなか実行できない人がよくあげる理由の一部を紹介しよう。

 ■それをすると考えただけでゾッとする。
 ■先延ばしにして気をもむことに慣れっこになっている。
 ■完全主義者なので、きちんとできるまでやりたくない。
 ■どこから手をつけていいかわからない。
 ■所要時間の見当がつかない。
 ■「自分には自分なりのやり方がある」と思っている。
 ■ありそうもない快挙の達成に胸躍らせ、その瞬間を夢見ている。
 ■その作業を重要だと感じていない。
 ■まるでやる気がない。
 ■今を楽しみたいから、面倒なことはごめんだ。

 あなたに当てはまる項目はあっただろうか。このグズグズするクセは、自分が自分とどうつき合っているかを教えてくれる宝の山だ。「今すぐ直そう!」と思う前に、まずは自分のクセに気づくことから始めよう。