ユニーグループ・ホールディングス(GHD)との経営統合に、10月に基本合意したファミリーマート。中山勇社長に戦略を聞いた。

ファミマがユニー統合で狙う高齢者への宅配サービスPhoto by Toshiaki Usami

──経営統合の狙いは何ですか。

 われわれは2012年から大量出店を始め、店舗数を伸ばしてきました。また、中食の質を高めるための構造改革を14年からスタートさせ、成果も出始めています。

 経営統合によって店舗のドミナント化を加速させるとともに、さらなる品質向上を図るための専門工場化も併せて進めることによって、成長させるのが狙いです。

──ユニーGHDの総合スーパー(GMS)を抱えるメリットはあるのでしょうか。

 コンビニエンスストアは多機能化が進み、新たな成長の段階に入っています。しかしコンビニ単独ではできない部分がどうしてもあります。そうした部分をGMSと補完し合うことで、さらなるサービスの拡充を図りたい。

 例えば、われわれは高齢者の自宅への宅配機能を持ちたいと考えていますが、コンビニにはバックヤードが狭いという欠点がある。一方、GMSの店舗は広くて総菜も調理でき、コンビニのハブにもなり得る。品ぞろえが豊富で出来たて弁当の配送もできる。ネット注文の配送拠点にもなるでしょう。