会話の第一声に、のどが詰まる感じがして、声が出にくいことがあります。電話応対など、声を使って仕事をする人には、放っておけない悩みです。のどの力を抜いて声を出す感覚がわかると、普段の第一声もラクに出せるようになります。「パオーンぞうさん」のトレーニングで、心身ラクになって仕事に望みましょう!
250社超の研修実績、3万人が受けた声のビジネス研修を1冊にまとめた新刊『「話し方」に自信がもてる 1分間声トレ』より、「1分間声トレ」を動画付きで紹介します。

のどの力を抜いて声を出す

 人と話すときの第一声で、「のどが詰まる」感じがして、声が出しにくいという経験のある人は多いかもしれません。

 特に電話応対など、声を使って仕事をする人にとっては、放っておけない悩みです。

 のどが詰まったように感じる理由は、声を発するときに、のどにグッと力を入れるクセがついているからです。

 上半身に力が入ると胸式呼吸になってしまい、伸びやかな声が出ません。

 声を出す際には全身の力を抜くことが基本です。

「パオーンぞうさん」で力を抜いて声を出す方法を身につけましょう。

(1)体の力を抜いて上体を前に曲げる。腕や頭はだらんと垂れた状態。
(2)腕を大きく前後にぶらりぶらりと振る(象さんの鼻をイメージ)。上半身もその反動で前後に少し揺れる。
(3)腕が頭の上に来たときに「パ」、腕を振り下ろしながら「オ~~~ン」と2秒かけて元気よく声に出す。
 (5回繰り返す)

 腕を前に振り上げて、後ろにぶらんと振り下ろすときに、腕の反動をイメージして声を乗せるようにしましょう。

 恥ずかしがっていてはトレーニングになりませんから、誰も見ていないところで、思いきってやってくださいね。

「パオーンぞうさん」の動作をすると、どんな人でも上半身に力を入れられない状態になります。

 力を抜いて声を出すトレーニングとして最適です。

 最初「パ」から始めているのは、「パ」は破裂音で口を大きく開けて発音するので、その勢いを使って声を出すのに適しているからです。

 どうしてもコツをつかめない人は、最初は(2)の動作をしながら「お―――」と発声してみてください。

 力を抜きながら発声する感覚がわかると思います。

「パオーンぞうさん」のトレーニングで、のどの力を抜いて声を出す感覚がわかると、普段の第一声もラクに出せるようになります。