日本では、新品時だけ価格が異常に高く、中古になると値段が大きく下がる。

だが、それを使うときの価値は新品とさほど変わらない。この中古価格と使用価値との歪みに着目すれば、誰でもお金持ちになれるというのが『ベンツは20万円で買え!』の内容だ。「新品神話」を抱く日本人に多くのヒントを与えるエッセイの一部を紹介しよう。

ローンに縛られる人生から
早く卒業しよう

 人生において最も大きな支出になるのが、家とクルマである。家とクルマのローンのために、食費を削るのもバカバカしい。

 逆にいうと、家とクルマを安く手に入れることができれば、生活が楽になる。家もクルマも所詮は人間が快適に生きるための道具にしかすぎない。

 長い学校生活でも、優良な中古品を買う方法は教えてくれない。ワタクシはアメリカの大学に留学したことがあるが、そこでも教えてくれなかった。

 まずは、水と食料を確保して、生き延びることが大切だ。生き延びて、次のチャンスに備えて、体制を整えるのだ。

 老若男女を問わず、人間、生きているだけでお金がかかる。毎日の食事代、家賃、クルマの維持費といった生活必需品だけでなく、たまにはナウでヤングな生活をしたり、酒を飲んだり、ディスコに行ってフィーバーしたい。

 しかし、高価な新品を買い続けていると、いつまでたっても、お金が貯まらない。では、どうすればいいのか?

 それは、優良な中古品を安く買って、残ったマネーで生活することだ。