前回に引き続き、対談相手は、経済ジャーナリストの木暮太一さん。後編は、『入社1年目の教科書』の「仕事における3つの原則」について語り合います。誰もが知る「大企業」勤めを経験する木暮さんだからこその気づきもあり、対談は一層白熱の展開へ…。(構成/両角晴香 撮影/佐久間ナオヒト)

入社1年目の「単純作業」のこなし方/経済ジャーナリスト・木暮太一<後編>『入社1年目の教科書』では、社会人としてまず信頼を獲得することが大事であるということを伝えている。

岩瀬大輔(以下、岩瀬) 『入社1年目の教科書』で、仕事における3つの原則を掲げていまして、先日Facebookに投稿したら約1200「いいね!」がつきました。木暮さんに同意していただけるか、ぜひ1つずつ伺っていきたいです。

木暮太一(以下、木暮) それはすごいですね。ぜひぜひ。

岩瀬 1つ目は、「頼まれたことは、必ずやりきる」

木暮 なるほど。

岩瀬 僕は、仕事というのは、何よりも信頼獲得が非常に重要だと思っています。人材を雇用する側になるとより身に染みてわかるのですが、例えば、忙しいときは督促しなくてもきちんとやってくれる人に仕事を依頼したくなるものです。だから信頼される人のほうが、仕事がたくさん回ってくるものなんだと。

木暮 おっしゃるとおりですね。

岩瀬 人のイメージや評判というのは、ある程度、みんなの中でできあがっているものなのだと思います。「あの人はきっちりしている」イメージをもたれている人に仕事のオファーが集中して、その人はどんどん成長していきます。
木暮さんがおっしゃるように「人からどう見られるかがすべて」だからこそ、一見表面的に思える形式的な業務であっても、ルーズさがなくきちんとやりとげるほうが、より多くのチャンスも回ってくるのではというのが、僕の考えです。