無料訴求で<br />どうやって<br />前年比123%にしたのか?横田伊佐男(Isao Yokota) CRMダイレクト株式会社代表取締役。シティグループ、ベネッセグループにて、一貫してマーケティングに従事。ダイレクトマーケティング、データベースマーケティング、コンサルティング部門の責任者を歴任。約6000商品のプロモーション経験、大手企業100社超のコンサルティング経験を体系化し、2008年に独立。人が動く戦略は「紙1枚」にまとまっているという法則を発見し、「ポケットに入る戦略」こそが、行動から成果につながる戦略であることを突き止める。「使えなきゃ意味がない」を信条に、使えて成果につながる戦略立案を徹底的にたたき込む日本唯一のプロフェッショナル・マーケティングコーチ。企業や受講者の課題点をすばやく摘出し、短時間で確実な成果へと引き上げる「超訳力」を駆使したマーケティング研修講座は、上場企業ホールディングス、政府系金融機関、欧州トップの外資系金融企業、意欲ある中小企業経営者等からの依頼が絶えず、これまでの受講者はのべ2万人を数える。神田昌典氏主催「マーケティング白熱会議」では、ゲストスピーカーとして、読破まで数ヵ月を要する2000ページに及ぶ大著を60分で「超訳」講義。受講者には、赤字会社を1年で黒字化する経営者、他を圧倒し昇格するビジネスパーソンが続出するなど、成果から逆算した育成プログラムを提供中。ダイレクトマーケティングフェア、CRMカンファレンスなど講演多数。著書に、『一流の人はなぜ、A3ノートを使うのか?』(学研パブリッシング)、『ケースブック価値共創とマーケティング論』(分担執筆、同文舘出版)がある。横浜国立大学大学院博士課程前期経営学(MBA)修了。横浜国立大学成長戦略研究センター研究員。 【CRMダイレクトHP】 http://www.crm-direct.com/

約3年の月日をかけて、伝説の名著3部作・計4冊2000ページ超がたった1冊に凝縮された『最強のコピーライティングバイブル』がついにリリース!
鉄板の法則を「骨」とし、国内成功100事例で肉づけした著者の横田伊佐男氏。
発売早々重版が決まった本書から、コピーライティングの極意をこっそり紹介してもらおう。

型13 「無料提供」をメインにする

 購買行動で最重要なのは、「価格」
 水は低きに流れるように、価格が安いほうに人気が集まるのは世の常。人は常にメリット・ベネフィットを求め続け、「価格」を追う習性がある。
 その習性を最大限に利用するために、「価格」をキャッチコピーに使おう。

●文法
商品・サービス+無料提供
無料提供+商品・サービス

●基本例文
「毎週◯曜日は、女性無料!」

●事例
「買った分だけ、タダになる!
 0円にしちゃいます抽選会」

(出典:イオン株式会社、WEB)
※実際のクリエイティブ例は、本書にて紹介

●ポイント
 割引価格は、最強のセールスプロモーションの1つである。
 中でも「無料」は最たるものだ。顧客は常に無料情報を探している。

 しかしながら、ビジネスにおいて無料の乱発は実現しえない仕組みだ。したがって、集客するための客寄せ商品を無料にし、その後、したたかに稼ぐ戦略が不可欠だ。

 事例は、客寄せ品を無料にして集客に特化している。

無料訴求で<br />どうやって<br />前年比123%にしたのか?神田昌典(Masanori Kanda)
経営コンサルタント・作家。株式会社ALMACREATIONS代表取締役。日本最大級の読書会「リード・フォー・アクション」主宰。上智大学外国語学部卒。ニューヨーク大学経済学修士、ペンシルバニア大学ウォートンスクール経営学修士。コンサルティング業界を革新した顧客獲得実践会を創設(現在「次世代ビジネス実践会」)。のべ2万人の経営者・起業家を指導する最大規模の経営者組織に発展。わかりやすい切り口、語りかける文体で、従来のビジネス書の読者層を拡大。「ビフォー神田昌典」「アフター神田昌典」と言われることも。『GQ JAPAN』(2007年11月号)では、「日本のトップマーケター」に選出。2012年、アマゾン年間ビジネス書売上ランキング第1位。著書に、『あなたの会社が90日で儲かる!』『非常識な成功法則【新装版】』『口コミ伝染病』『60分間・企業ダントツ化プロジェクト』『全脳思考』『ストーリー思考』『成功者の告白』『2022――これから10年、活躍できる人の条件』『不変のマーケティング』『禁断のセールスコピーライティング』、監訳書に、『ザ・コピーライティング』『伝説のコピーライティング実践バイブル』『ザ・マーケティング【基本篇】』『ザ・マーケティング【実践篇】』などベスト&ロングセラー多数。

 集客した後にキャッシュを生む商品を用意している場合、無料訴求は有効だ。

 イオンの事例は0円抽選会後の「ショッピング」とキャッシュポイントをしたたかに用意しているのだ。

 つまり、年末年始の限定キャンペーン告知である。

「0円にしちゃいます抽選会」をきっかけに、その条件として買い物いただくのが狙いだ。

 キャンペーン月は、売上が前年同月比で最大123%と、戦略に劣らぬしたたかな結果を残している(出典:イオン株式会社公開資料)。