40代のマネジャーにとって、部下とのコミュニケーションは悩みのタネだ。多くの時間を取られながら、なかなか部下と意思疎通ができずにいる人も多いはず。では、忙しいなかでも上手に部下とコミュニケーションを取り、信頼関係を構築できている人はどうしているのだろうか?シリーズ最新作『40代を後悔しない50のリスト【時間編】』から、一部を抜粋して紹介する。

【後悔リスト16】管理よりコミュニケーションにもっと時間を使えばよかった

 部下とのコミュニケーション不足。これはかなりの数のプレイング・マネジャーにとって、頭の痛い問題の一つではないでしょうか。「マネジメント=管理」と勘違いしたままで、部下とのコミュニケーションの重要さに気づかず、残念な管理職としての烙印を押されてしまう人も少なくありません。

 コミュニケーションというのは、本質的に多くの時間が必要です。人と人が理解し合うためには、同じ体験をして喜びや苦しみを分かち合ったり、自分の考えや感情を言葉にして伝え合ったりする時間がどうしても必要です。

 しかし、ほとんどのマネジャーに求められるのは、深いところでわかり合うことではありません。人を正しく動かすことです。

 わかり合おうとして、下の世代の会話に無理やり合わせて浮いてしまうとか、部下が聞かれたくないことまで根掘り葉掘り聞いて顰蹙を買ったり、飲ミュニケーションの誘いが逆に部下のストレスだったという笑えない話もあります。これらは不器用なマネジャーには耳の痛い話かもしれません。

 経営者なら、最初からわかり合えそうな人材を採用することが最大の解決策です。しかし、普通のマネジャーにはそれができません。どうしても理解し合えない部下もいれば、どうしても好きになれない部下もいるでしょう。そんなときに、相手と心からわかり合おうとする努力は、多くの場合徒労に終わります。

 会社が40代のマネジャーに求めていることは、部下の人生相談にのることでも、親が子どもを育てるような無償の愛情でもありません。部下の問題を見つけ、伴走者として寄り添いながら解決策を一緒になって考えたり、成果につながるようにモチベートして、正しい方向に引っ張っていくことです。

 人を動かすためには、心からわかり合おうとする努力ではなく、「信頼関係」を生み出すことが何より大切です。物の言い方や伝え方を工夫することは大切ですが、同じセリフでも、相手によって反応が大きく異なることを実感している人も多いはずです。これは「相手の受け止め方」が違うからです。表面的な言い回しを変えるだけではダメで、それ以前に相手との信頼関係を構築しておく必要があります。

 では、時間のない40代のマネジャーが、部下と効果的に信頼関係をつくっていくには、どうすればいいのでしょうか。現在はある会社で社長を務めるZさんのやり方を紹介しましょう。