ソニー創業者・井深大氏も絶賛した『赤ちゃん教育――頭のいい子は歩くまでに決まる』が大人気の「脳科学の権威」久保田競氏と「脳科学おばあちゃん」久保田カヨ子氏。これまで、長らく、育脳教育の最重要指針に「早期からの算数力アップ」を掲げてきた。
そして、いよいよ84歳になったばかりの注目書籍『小学校前にみるみる算数力がつく15の習慣――お風呂で唱えるだけで算数力がアップ!「お経式暗算法」ミラクルシート付き』がリリース。たちまち、アマゾンの「算数」「子育て」ジャンルで第1位となった。
オビには「2歳でも小1の算数がとける!」という衝撃的なコピーがあり、最新脳科学に基づく「お経式暗算法」を取り入れた、世界初!?のメソッドで、お湯につけるとピタッとつく「お風呂に貼れるミラクルシート付き」だという。
男の子の算数脳と女の子の算数脳は、どうちがうのか? 著者に説明してもらおう。

「算数脳」は大脳の表面にある

 計算に関わっている脳が「算数脳」ですが、『小学校前にみるみる算数力がつく15の習慣』の190ページ「アインシュタインの脳は『1230グラム』あった!」で説明したとおり、「算数脳」は大脳の表面にあります(ちなみに、このアインシュタインの脳画像はあまり公開されたことがないので、ぜひ本書を見てください。きっと驚かれるでしょう)。

 大脳は、固い頭蓋骨に覆われていて、外からは見えません。
 そこで、頭皮や頭蓋骨と脳を包んでいる硬い膜をはがした頭部を見せて、「算数脳」の場所を説明することになります。

46野の「前頭前野」と
39~40野「下頭頂小葉」が算数脳

「算数脳」は、額のすぐ後ろの大脳の表面(大脳皮質)の前頭葉の前の部分、つまり前頭前野(ブロードマンの46野)と耳のすぐ後ろの下頭頂小葉(ブロードマンの40野39野)にあリます。

  立体の頭部を見せないで、大脳の表面の地図を見せて大脳の働きを説明しても、一般の人にはわかってもらえません。

 これは、用語説明だけでなく、解剖学の知識も必要だからです。