東に江戸川、西に中川と荒川が流れる南北に長い江戸川区。ちなみに、西の境は荒川ではなく中川だ。

 旧中川と荒川に挟まれた平井は、荒川西岸ながら江戸川区である。住宅が密集する北部、住工混在の中部、共同住宅が多い南部で、街の表情が異なる。玄関口は、北部が小岩、中部が一之江、南部が葛西。そして最南部には、マグロが勇ましく回遊する水族園と大観覧車が人気の葛西臨海公園がある。東京を代表する行楽スポットの1つだ。

23区で一番子どもが多い区は、
お年寄りも一番元気な区?

江戸川区――「陸の孤島」と言われる水の街は、なぜ子どもの数が最も多い?

 若い区――。それが江戸川区最大の特徴だ。区民の平均年齢は41.4歳。2位の中央区(42.5歳)に1歳以上の差をつけて、23区一の若さを誇る。若者が多い訳ではない。20~34歳のF1層、M1層の割合はともに18位で、下から数えた方が早い。

 では、なぜ平均年齢が低いのか。答えはズバリ、子どもが多いからだ。0~12歳の人口比率は9.0%。2位の練馬区が7.8%だから、圧倒的な第1位だ。13~19歳も1位は変わらない。

 ならば、なぜ子どもが多いのか? まず結婚が早い。平均初婚年齢は夫、妻とも最若。第2に「結婚しない人」が少ない。「結婚しない」シンボルゾーンである30代後半~40代前半となる女性の未婚率は最低だ。そして、子どもがいない夫婦の割合も23区中最低。これらの結果、1人の女性が生涯に産む子どもの数を示す合計特殊出生率は、23区で一番高い。