中国
2017年6月9日 荒木尊史

上海ディズニーランドで感じた
中国の変わったところ、変わらないところ

中国人はお金持ち

 晩御飯を園内で食べるか、市内に戻って食べるか考えていたところ、シンデレラ城のレストランが目の前にあったので席があるか聞いてみたのだが、あいにく予約で満席だった。驚いたのはその値段で、なんと1人あたりサービス料込で460元(約8000円)ほど。園内のレストランは高いのにどこもかしかも満席。みなさん本当にお金持ちだ。

 今回の上海ディズニーの旅で感じたことは、中国全般の消費力が本当に上がったなあということだ。チケットは大人で約9000円もするのにこの混雑。園内の99%は中国人でしかも上海人は少なく感じた。地元の上海の人たちは何も連休にいかなくてもいいのだろう。園内で上海語を聞くことはあまりなかった。

 また、子どもの甘やかしすぎも非常に目についた。異常な数のベビーカーが園内にあるのだが、小学生ぐらいのベビーとはいえない、相当数の児童がベビーカーに窮屈そうに乗っている。これは異常な光景であった。勝手に舞台に上がる子や、演目中のキャストに抱きついたりと傍若無人に楽しんでいるのだが、注意する人は誰もいない。

あふれたゴミ【撮影/荒木尊史】

 結論として、上海ディズニーは思ったより楽しめた(約12時間いて、なぜかいちどもディズニーキャラクターには出会わなかったが)。日本にもあるカリブの海賊は最新のグラフィック技術で素晴らしい進化を遂げているし、ソアリン・オーバー・ホライズンなど、まだ東京ディズニーにも導入されてない最新のアトラクションを楽しむこともできた。

 ただ、東京ディズニーと違って、上海ディズニーは市内中心地から数十キロ離れた浦東地区の片田舎にある。優秀な人材の確保には苦労していることだろう。

 もちろん頑張っているキャストもいたが、どうみてもディズニーに向いていないキャストも少なくなかった。質問しても無表情で指でさすだけ。スマホを見ながらアトラクションの運行、キャストが肩を組んで談笑しながら退勤(地下通路がないのか?)、キャストがディズニーショップの袋を手に提げて退勤(キャストもショップで買い物ができるのか?)などなど、課題をあげたらきりがないが、そもそも東京ディズニーランドが異常なのかもしれない。社員はともかく、バイトであそこまでホスピタリティの高いサービスを提供しているというのが普通ではないのではなかろうか。

 上海ディズニーのスタッフを東京ディズニーに連れていったら彼らはどう感じるのか。非常に興味深いし、上海ディズニーにとっても費用対効果の高い投資ではないだろうか。また数年後に訪れてみたい。どのように進化しているのか、楽しみである。

 (文/写真:荒木尊史)

著者紹介:荒木尊史 2005年より、チャイニーズドリームを夢見て北京で製パン業を営む。邱公館(北京)食品有限公司。