カンボジア
2012年9月4日 木村 文

カンボジアに暮らして知る「この国の1ドル」

朝日新聞のマニラ支局長などを経て2009年に単身カンボジアに移住、現地のフリーペーパー編集長を務めた木村文記者が、マクロ経済のデータでは伝えられない、カンボジアの「体感経済」レポートをお届けします!

カンボジア生活を支える2つの交通手段

「モトドップ」と「トゥクトゥク」の話をしようと思う。
といっても、カンボジアを訪れたことのない人には意味不明の言葉かもしれない。

 モトドップは、バイクに「2人以上乗り」をするバイクタクシー。トゥクトゥクは、座席のついた客車をバイクで引いて走るもの。後者はタイやインドなどアジア各地で「三輪タクシー」とも呼ばれるが、タイのそれを参考にしたとみられるカンボジアのトゥクトゥク(この呼び名自体がタイの三輪タクシーの愛称である)は、タイとは違ってバイクと客車が一体化しておらず、なんともプリミティブな形状をしている。

バイクに客を乗せるバイクタクシー「モトドップ」【撮影/木村文】
バイクに客車をつけたカンボジアの「トゥクトゥク」。日よけと、引ったくり防止に、客車部分にカーテンをつけたタイプも多い【撮影/木村文】

 路線バスや電車など公共交通機関がないカンボジアの首都プノンペンでは、このモトドップとトゥクトゥクが、庶民の足である。どちらも「流し」だから、家の前から目的地まで、ドアトゥドアで運んでくれる。

 最近はトヨタ・レクサスなど自家用車を持つ富裕層も増えてきたが、それら高級車が列をなす渋滞の隙間を、ちょろちょろとすり抜けて走る快感は格別だ。

プノンペンで高級車といえば、このレクサス。ほとんどのレクサスは、車体に名前が書いてある【撮影/木村文】