新興国投資
2012年9月19日 松岡譲

カンボジア株、初のIPOから5カ月
続々と予定される今後の上場企業とは?

 カンボジア株の買い手ですが、長期投資家そして株価の適正評価者としては外国人投資家に期待するところが多いのですが、投機的にバブル相場をつくってくれるのはやはり、地元の投資家です。事業で儲けた人、土地ころがしで儲けた人。そんなカンボジア人投資家たちが大挙して証券会社の窓口に乗り込む日。カンボジア経済が成長し続ける限り、その日は遠からず来ると思われます。

上場条件の緩和も議論中
カンボジア株は再始動へ!

 カンボジア市場の今後を占ううえで、一番重要なものは新規上場です。上場企業の質が玉石混交になるのは仕方ないとしても、まずは数が重要。今年4月のプノンペン水道公社のIPOをみて、うちもやりたいと、上場を目指し始めた企業家もいます。

 ただ、カンボジアでは上場条件の一つとして、3年分以上の財務書類の提出が義務付けられています。しかしこれがなかなか難しい。


「上場を検討している顧客の大半が、まだきちんとした財務書類を作成した経験がありません」(プノンペン証券)というケースもあり、事業内容や財務内容がいくらよくても、現地の企業が上場するのは簡単なことではないのです。

 プノンペン証券は、3年分とされている財務書類の提出を、1年分でもよしとするように、証券取引所に対し修正を要請しています。すでにベトナムでは1年の財務書類で上場申請が出来るようになっているので、この点で緩和されると上場に弾みがつくことが期待できそうです。

 現在までに上場を目指すと公表した、あるいは報道された企業の顔ぶれは次の通りです。まだ地元の有力企業ロイヤルグループ系もありませんし、資産内容では抜群とされる地場のコングロマリット(農業、食品、流通の複合企業)も入っていませんが、いま名前が出ているだけでも、なかなか面白そうでしょう?

<上場候補企業>
テレコムカンボジア(Telecom Cambodia)

テレコムカンボジア (撮影/和田佳久)

 

 

 

 

 

シアヌークビル港湾公社(Sihanouk Ville Autonomous Port)
プノンペン港湾公社(Phnom Penh Autonomous Port)
アシレダ銀行(Acleda Bank)

アシレダ銀行 (撮影/和田佳久)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カンボジア外国貿易銀行(Foreign Trade Bank of Cambodia)
ボナ不動産(Bonna Realty Group)
カンボジア電力公社(Electricite du Cambodge)

カンボジア電力公社 (撮影/和田佳久)

 

 

 

 

 

エキスプレス・フードグループ(Express Food Group)
QMIインターナショナル(QMI International)
TYファッション(TY Fashion)
トンレサップ航空(Tonlesap Airlines)

※上記企業が必ずカンボジア証券取引所に上場するわけではありません。

(文 ワールドストックJP代表 松岡譲)

松岡 譲 (まつおか ゆずる)
埼玉大学卒業。商社や金融機関等を経て現在はワールドストックJP代表。新興国市場に進出する投資家のサポートを手掛ける。『カンボジア株式ニュース』(毎週)『ミャンマー株式ニュース』(毎月)を発行。