タイ
2012年10月31日 沼舘幹夫

タイ国民より、
日本の東日本大震災と原発事故被災者へ

タイ人経理部長ブンが在タイ日本人の質問に答える【ブンに訊け!】

バンコク発ビジネス・生活情報誌『DACO』編集部のタイ人経理部長、ブン(女性)が日タイの架け橋となるべく在タイ日本人からの質問に答えます。今回は『DACO』編集部からの問いにブンさんが回答する特別バージョン。

ブンさんへの質問
ブンさん。今年9月から10月にかけて福島県の桃がバンコクで販売されました。日本の、そして福島の復興のために力になりたいという大勢のタイ人が福島県の桃を買ってくれたため、あっという間の売り切れ御免だった様子。今回は相談ではなく、2011年の東日本大震災と原発事故後のインターネット上にあったタイ人のコメントを日本人に紹介してください。(『DACO』編集部)


【ブンからの回答】

 声に出して紹介すると泣き出しそうです。どうぞお読みください。

■日本人はパニックにならず、指示に従い落ち着いて行動する。

■日本の社会は年功序列で、年長者に耳を傾け、政府に従う。日本人は我慢強い。

■復興にはそれほど時間はかからない。日本人は非常に訓練されているから。

■日本は金持ち国なのに暮らしぶりは質素で倹約を心がけている。食料の不足や生活基盤の不備は問題だが、最悪の状況にはないよ。

■日系の自動車関連工場と電子部品工場が生産を停止しはじめた。いつ再開するのか私にはわからない。労働者にとって深刻な問題だ。

■放射能にさらされた商品はいかに安かろうが問題を抱えている。以前、西欧でも同じ状況にあった。タイの日本食レストランでは日本からの食材を見直さざるを得ないだろう。粉ミルクや和牛もそうだ。

■天災以上のものに遭った日本は不運だが、ほとんどの日本人が、助け合い、励ましあえるのは幸運だ。それらがあれば日本が過去に乗り越えた災害同様、今回も 乗り越えるに違いない。我々タイ人が見たこともない素晴らしいスピリットをタイ人に与えてくれた、すべての日本人にとても感謝している。

■私は今回の被災にあった日本人のことを子どもや孫に伝えてゆきます。トラブルにあったときこそ、あたたかな心と親切心が必要だと言うことを教えてくれた日本人に感謝したい。

■この災害は私に奉仕の心と、他人のことを思いやる日本人の姿を見せてくれました。私にとって社会のルールを守ることは難しく、自分のことだけを考えて、いつもそれらを破っていました。でも今は、すべての日本人を道徳心をもって支援する。私は日本人が自分たちでより早く、強く、気高く立ち上がることを知っている。

■私は日本人がそれほど時間をかけずに立ち上がると信じています。日本人は一生懸命だし、とても忍耐強い。社会の秩序を維持して、責任感があり、そして自分たちが何をすべきかを知っているからです。これらすべてのことが日本を甦らせます。今回の災害が天災か人災かはわかりませんけれど、苦難に対して勇ましく挑む日本人が現れて、日本のすばらしい心をはぐくんでくれると思います。世界の人口を占める一人として私は日本人が立ち上がり、日本が復興することを祈っています。

■日本人はじっとして静かに支援を待っています。私は秩序を維持する日本人を尊敬します。日本人の性質は発展する国に不可欠のものです。タイ人は見習うべき。

■躾や社会との調和と自己犠牲の精神を子どもに教える日本人。私は日本人の腰の低さが大好きです。

■なぜ第二次世界大戦から復興し、世界のひのき舞台に立つような大国になったか驚かない。日本人は今回の災害から必ず立ち上がるし、再びひのき舞台に立つのは疑いない。日本人は小さな空の雲だが、積もって力強い巨大な雲になるから。

※他、多くの激励文あり(編)

2012年9月中旬の第一回目の桃の販売は予想以上の反響で即完売。感触を掴んで第二回目の800個の輸入も3日も経たずに販売終了。10月中旬の第三回目にはタイの王室に桃を献上した。タイを訪れた福島の業者は「復興のために桃を買います」という激励を現場で聞いて目をうるませ、県の職員は「国王の前で転ばないように気をつけた」と本誌に語ってくれた。一個260バーツ(650円)と決して安いものではない。2011年の震災直後、「とりあえず今はこれだけ」と世界に先駆けて迅速に義援金の捻出を決定してくれたのもタイ国。タイ人ってホントに…。【撮影/『DACO』編集部】

(文・撮影/『DACO』編集部)