フィリピン
2013年10月30日 志賀和民

フィリピン経済の底力
家族のために働く海外出稼ぎ労働者たち

フィリピン在住17年。元・フィリピン退職庁(PRA)ジャパンデスクで、現在は「退職者のためのなんでも相談所」を運営する志賀さんのマニラレポート。フィリピン経済の停滞に警鐘を鳴らすひとがいる。しかし、その根拠に海外出稼ぎ労働者たちからの海外送金は含まれているのか? そこにこそフィリピン経済の底力がある。


 このままではフィリピンのGDP(国内総生産)はベトナムに抜かれ、いずれはカンボジアにも抜かれるというひとがいる。戦後、東南アジアの雄であったフィリピン経済は、マルコスの腐敗政治にうつつを抜かしている間に、タイ、マレーシア、インドネシアの後塵を拝することになったが、まさかベトナムやカンボジアと比較されるようになるとは意外だった。。

 しかし、地方はまだしもマニラ首都圏、とくにマカティの建設ラッシュには目を見張るものがある。マカティだけでも20件程度の大型コンドミニアム建設プロジェクトが動いている。いったいこれだけのコンドミニアム・ユニットを誰が買うのか。まさに庶民の購買意欲が沸騰しているともいえる。

 ちなみにこれらのコンドミニアム・ユニットは25~50平米と小型で、価格も200万~500万ペソ(400万~1000万円)と中間層が手が届く範囲に設定されている。一方、かつて盛んだった富裕層向けの大型コンドミニアム・ユニットは影を潜めている。

ブエンジア通りとアヤラアベニューの交差点と好立地に出現しようとしているアルファ・ランド社開発のショッピングモールは開業間近、その背後には巨大なコンドミニアムが開発中だ【撮影/志賀和民】
大手デパートチェーンSM配下のSMDCが開発中のJAZZも完成が間近い。まさに住居、ショッピング、レジャーが一体となった街を形成しようとている。SMDCはこのほかにもマニラ首都圏に10件近いプロジェクトを遂行中だ【撮影/志賀和民】