タイ
2014年6月27日 沼舘幹夫

第三の性を生きるミス・ティファニーかく語りき
2007年の優勝者Filmさんに密着300分

自分のなかの2つの性が行ったり来たりします

「声をかけておいて、ガトゥーイとわかったとたん嘲笑する男たち。 こっちにも選ぶ権利は、あるんですけど」【撮影/『DACO』編集部】

【16:43】 ひとり上手、不実を嫌う
「ううん。部屋で食べるのも外で食べるのも、ひとりで平気です。これって男の精神かな? 女の人って、つるむの好きじゃない!? 私はみんなでバカ騒ぎするのも嫌いなの。お酒も飲まないしタバコも吸わないから。ひとりだとあるがままでいられて落ち着くんです」。

 さらにこぞってタイ人男性スタッフたちが聞く。「男だって寂しいときはありますよ」。「そうですね、私にもあります。そのときは友人を誘って、映画にでも行けばいいんですから」。ふとスタッフから漏れる、「友人って男? 女?」。

「ガトゥーイやゲイが多いです。みんなといるとラクだし。ほら、私、どっちでもないじゃないですか。だいたいの女性の気持ちも男性の気持ちもわかっているつもり。そしてどっちの気持にも好きなところと嫌いなところがあるわ。でも共通して、誠実じゃない人は男も女も大嫌いです」。

 そんな話から流れは、結婚観、性転換手術へと進んだ。 

ピカチュウがあったとしても男と女です

【17:15】 母にも父にもならない事実婚
「そりゃあ恋人はほしいですよ。相手は100%男の人がいい。私はガトゥーイだけど見た目が女だからそれでOKじゃない!?   たとえピカチュウ* が付いていたとしても(笑)。結婚ですか? 私はまったく執着していません。私は母にも父にもなれないし。ただこれは相手次第。相手がしたいといえば事実婚すればいいし、その気がなければ恋人のままでいい。セックスは普通にできるし」。
* 男性器を表す隠語らしい。

ホワイトニング効果の高い歯磨き粉とコンタクトレンズケア用品、ヘアパックが、整然と並んだシンプルなバスルームのラック【撮影/『DACO』編集部】

 

性が変わったんだなぁと、滴らせたときに気づかされます

【17:22】 性器の変身は芸術的
「性転換手術を受けたのは、つい7カ月前です。男性器を女性器に変える手術は、ひとことで言うなら芸術的でした。男性器の皮膚を、膀胱近くに作った穴に押し込めるんです。睾丸の皮膚は、大陰唇になりました。術後はすごく痛かったけど、見た目はたぶん普通の女性器だと思います。3カ月すればセックスもできると言われました」。

【17:30】 内股で実感
「男性器を取った後、何度もトイレで失敗してしまいましたね。取る前から個室で用を足していたのですが、おしっこのときは立ったまま。その癖が抜けずに、つい立ったまま放尿し、ジャーッと内股に流れてきてしまう。その瞬間、あー変わったんだなって思うこともたびたびありました」。

【17:47】 サイズはご自由に
「胸は早かったですよ。19歳のときに両脇を切ってシリコンを入れました。胸のサイズは体にあったように医師が診てくれますが、もちろん希望も出せます。私のサイズは75のB」。