タイ
2014年12月2日 沼舘幹夫

なぜ、50年以上経った今も、タイでこの商品が愛されているのか

タイ国  ロングセラー調査室【第2回】

ジャスミン印の練乳<製造開始年:昭和37年(1962年)>

現在の価格22.5バーツ(約77円)【撮影/『DACO』 編集部】

 1962年に発売されたタイ初の国産練乳。タイ人とマレーシア人が共同経営し、オーストラリア人が製造技術を指導。かつて商品の特徴を謳ったCMソングが子ども達の間で大流行した。

 練乳は濃縮・加糖した牛乳。低温下(4~8℃)では粘度が高まり、高温下(34℃以上)では変色するため、通気性の良い室内で常温保存(28~32℃)する。

 飲み物や菓子、様々な料理の甘味に使われて、現在も業界内売上1位を堅持しているが、練乳入りドリンクに対する外国人の評価は「甘すぎる」と芳しくない。

手提げ式重ね弁当箱<製造開始年:調査室の力およばず出自不明> 

現在の価格299バーツ(約1046円)。4段重ね【撮影/『DACO』 編集部】

「ピントー」と呼ばれる2段以上の持ち手つき食品用円筒形容器。この形式はインドや中国から伝わったとされているが、年代は不明。ラマ3世~4世時代(1824~68年)にタイを訪れた宣教師によって編さんされた4カ国語辞典(タイ語/英語/フランス語/ラテン語)には「3段重ねの中国式バスケット」と記載されているが、今に残る中国の旧式弁当箱はタイのものより大型で、各段に持ち手のついた藍模様の陶製(3段重ね)。


 現在市販されている弁当箱はステンレス/プラスチック/メラミン製が主流で、かつての亜鉛メッキが施されたもの(上写真)は希少。

中国式火鍋<製造開始年:調査室の力およばず出自不明>

現在の価格350バーツ(約1225円)~。500バーツ(約1750円)以上するブランド品もある【撮影/『DACO』 編集部】

 中心で加熱するタイプの中国式火鍋がタイに伝わったのがいつかは不明(調査室でギブアップ)。時代と共に土鍋からステンレス製へと進化した。家庭用に購入する人は稀で、熱い料理を熱いままサーブする必要がある飲食店で使われている。

(文・撮影/『DACO』 編集部) 

『DACO』とは?:バンコクで月2回発行される無料の情報誌。発行人の沼舘幹夫編集長は25年近く前に日本の通信社からニュースを仕入れ、在タイ日本人に伝えるために駐在員として来タイした。