インドネシア
2015年4月22日 アピ・マガジン編集部

インドネシア人の消費マインドとバリ島の日本食ブーム

インドネシア人客の嗜好の変化

「インドネシアのお客様はイスラム教徒が多いため、お酒のオーダーは少ないですが、食べきれないほどたくさんの料理を注文されます」とは、バリ島の人気高級和食レストランの料理長に聞いたインドネシア人客の傾向だ。料金に占める酒類の割合が低いので、店側の利益率は高い。そして彼らはある程度日本食に親しむと本格的な味を求める。

 例えば寿司。最初は必ずと言って良いほどカリフォルニア巻きのような外国人向けにアレンジされた創作寿司を注文するが、来店回数が増すに従って、オーソドックスなにぎり寿司や巻物、刺身をオーダーするようになる。そして、そういった嗜好の客層が増えてきている、とはバリ島で美味い和食と言えばココ!と口コミサイトなどで人気の高い「竹」レストランでお聞きしたお話だ。

創作寿司は、欧米人観光客に人気が高い。マヨネーズやタレで味つけがされているので本来ならば醤油は必要ないのだとか【撮影/『アピ・マガジン』編集部】

 今後、LCCの増便や日本の観光ビザの簡略化を受けて、実際に日本へ旅行するインドネシア人が増えると、舌の肥えた和食ファンの客層はさらに増加して行くことは想像に難くない。

 ちなみに2014年に日本を訪れたインドネシア人は15万8739人で前年比16%増、そのわずか3年前の2011年の6万1911人からは実に256%の増加である(出典:日本政府観光局JNTO)。

 本格的で質の良いこだわりの日本食を提供し続けることは、今後、インドネシア人マーケットに対する日本食レストランのひとつの戦略となってくるだろう。

素材が勝負! オーソドックスな握り寿司。写真はインド洋産のマグロ握り【撮影/『アピ・マガジン』編集部】

「通」であることの自負

 先日、弊誌の営業チーフが編集記事の文言を変更して欲しいと言って来た。何でも弊誌の英語&インドネシア語版内の記事で 『寿司の食べ方』という文言を見た某5ツ星ホテルの広報担当者から「寿司の“食べ方”なんて、私たちとっくに知っているわよ」といった指摘を受けたのだという。

 己の不明を恥じながら修正を入れたわけなのだが、「汁物を食するときはお椀を左手で持つ」「ひじをついて食べない」「箸は箸置きの上に」など食事の作法が「日本人なのに出来ていない」と言われないよう、まずは箸の上げ下げから復習しようと思った次第だ。

(文・撮影/『アピ・マガジン』編集部)

著者紹介:「アピ・マガジン」編集部)
2002年4月バリ島で創刊した日本語フリーペーパー。バリ島を中心にインドネシアの観光&ローカル情報を紹介。アラサー女子編集者たちがリレー形式で執筆。