ハリのある肌で、いつまでも若々しくありたい――。そう願うミドル男性は少なくないはずだ。しかし、40才を過ぎると、カサつきやシミといった肌のトラブルを抱える男性が増えてくる。そんなミドル男性が抱える様々な肌の悩みに1本で対処できるのが、マンダムルシード スキンケアシリーズの「トータルケアライン」。同社の中味開発のこだわりと、今秋の新商品の特徴に迫った。

 年齢に伴う「肌のカサつき」が気になって、スキンケア商品に手を伸ばした、というミドル男性は多いだろう。ただ、男性はスキンケア知識が少ないため、何を使えばいいのか分からない。妻の乳液やクリームを拝借したものの、そのベタつく使用感にスキンケアを断念した男性もいるだろう。実際、マンダムのアンケート調査でも、スキンケア商品を使う際の最大のハードルのひとつが「スキンケアはベタつく」ことだという。

 本来、男性と女性の肌は“別物”だ。マンダムの技術開発センター フェイスケア製品開発室の橋本公男主任は、その違いを次のように説明する。

「例えば、女性向けの化粧水を男性が使っても、機能的には保湿効果が得られます。しかし、男女の肌質の違いから、男性には保湿効果が過剰に出てしまい、肌がベタついたり、場合によってはテカリの原因になることもあります。」

マンダム技術開発センター フェイスケア製品開発室 橋本公男主任
マンダム技術開発センター フェイスケア製品開発室 橋本公男主任

 同じ保湿効果を求める製品でも、男性用と女性用では成分を変える必要があるのだ。マンダムは、長年にわたる独自の男性肌研究を実施し、知見を蓄積。男性の肌に適したスキンケア製品を追求してきた。

 保湿効果を上げながらも、ベタつきをできる限り少なく、みずみずしいが、さっぱりしている。相反する性質を実現するために、試行錯誤を続けてきたのが「ルシード」の歴史だ。

バブルへのアンチテーゼで「無香料・無着色」を提唱

「ルシード」の誕生は1989年にさかのぼる。折しも時代はバブルの絶頂期、男性化粧品といえども香りや色が付いているのが当たり前。きらびやかな香りや色こそ、バブルの気分そのものだった。

 だが、ルシードは、そうした時代の気分とは真逆のコンセプト、「無香料・無着色」を掲げて登場した。 

「飾り立てた派手なものが良しとされたバブルの時代でしたが、将来を見据えたとき、余計なものを足さない、シンプルな商品が求められると考えたのです。ルシードは、いわば時代へのアンチテーゼであり、逆張りのブランドでした。当社にとっては冒険でしたが、シンプルさを好むお客様は確かにいたのです」(橋本主任)

 いまでこそルシードは、ミドル男性に、よりよく年齢を重ねる「スマートエイジング」を提案するブランドになっているが、発売当初は、若い社会人向けのブランドとしてスタートした。そして、「無香料、無着色」を好む消費者の成長とともに、エイジングケアをコンセプトとしてきたブランドなのである。