ICTベンダー大手、NECグループとの協業を昨年10月にスタートさせたSMBCグループのNCore(エヌコア)。これまで培ってきた決済ソリューションと先進的ICT技術を組み合わせて、フルラインアップのBPOサービスをワンストップで提供する体制を整えた。個々の企業が抱える経営課題を解決し、コアビジネスに専念できる環境づくりや企業価値の向上をサポートしていく方針だ。

フルラインアップを
ワンストップで提供

NCore
湊 洋二 代表取締役社長

 エヌコアは、資金回収・支払いに伴う大量の事務代行など、決済・資金管理分野を中心に金融関連BPOサービスを提供してきた。NECグループと協業したのは、昨今の就業人口の減少や働き方改革などを背景に、より幅広い業務領域の効率化や生産性向上を実現したいという企業のニーズに応えるためだ。

「これまで培ってきた決済ソリューションと、NECグループが持つAIやRPAなどの先進的ICT技術を組み合わせて、企業のさまざまな経営課題を解決するフルラインアップのBPOサービスをワンストップで提供する体制を整えました」(湊洋二社長)

​ NECグループにとってもSMBCグループの幅広い顧客基盤や決済ソリューションは大きな魅力だろう。さらに、グループの一員であるNECマネジメントパートナーが持つ「組織間の機能重複を排除し、業務効率を高めるシェアードサービス」のノウハウをBPOにも活用していきたいという狙いも。同社はNECグループ社員10万人を対象にプロセス改革・働き方改革を実施し、3年で3500人の業務を移管・集約した実績とノウハウがある。シェアードサービスでは国内最大級の企業だ。

​ 今回の協業でエヌコアは、高度な決済ソリューション・幅広い顧客基盤を持つSMBCグループと、先進的ICT技術・業務改革のノウハウを持つNECグループの英知が結集した企業となったわけだ。