ビジネスの現場で必要とされる英語力は、日常の英会話におけるものとは異なる。相手を納得させられるよう、明確にポイントを伝える、説得力ある話し方が求められるのはもちろんのこと、相手の文化・歴史的な背景を知り、相互理解を深める努力も大切になる。特に高度なコミュニケーション力が必要なエグゼクティブが、効率的に英語を習得するための新しい法人向けプログラムがスタートした。

エグゼクティブには高度な
コミュニケーション力が必要

マヘーシュ・ラム氏
グローバルイングリッシュ・コーポレーションCEO

ペンシルベニア大学で生物学と米国史の学士号を取得し、コロンビア大学でAdvanced Information Technology Management (AITM) 認定コース修了。企業・教育業界向けに学習教材の開発・販売、調査などを行うThomson Learning社でマネジメントに携わる。グローバルイングリッシュの製品開発担当エグゼクティブ・バイスプレジデントを務めた後、現職。

 日本のエグゼクティブを取り巻く環境は大きく変わった。ビジネスのグローバル化が一段と進み、コミュニケーションの手段が英語となる場面が急増しているのだ。対アジアのビジネスのように、英語を母語としない者同士で、英語で交渉する機会も増えていることはご承知のとおりである。

 グローバルな会議の場面を思い起こしてほしい。他の発言を中断して意見を述べたり、詳しい説明を求めたり、あるいは違う意見を持つ者として反論したりといったことが、相手を不快にさせずにできるだろうか。エグゼクティブには、TOEICなど紙上の試験では測りきれない高度なコミュニケーション力が求められている。

「総じて日本のビジネスマンは、英語の読解や筆記には長けていますが、聞くこと、話すことが苦手です」と、グローバルイングリッシュ・コーポレーションCEOのマヘーシュ・ラム氏は指摘する。そしてその理由を「他国に比べ、英語に触れる機会が圧倒的に不足している」と分析する。

優秀な専任コーチと1年間
マンツーマンのライブ・セッション

 そこで注目したいのが、「グローバルイングリッシュ・エグゼクティブ・コーチ」である。ビジネスの現場で役立つ実践的な英語を習得するため、ビジネスの経験と専門知識の豊富な英語ネイティブのコーチと1対1のライブ・セッションを柱としたプログラムだ。

 セッションは、Skypeなどを通じて1回につき30分または60分で行う。1年にわたって同じ講師と1ヵ月に4回または8回のセッションを繰り返すしくみである。

 ラム氏は、「人間関係を重視する文化を持った日本のエグゼクティブに最適ではないでしょうか」と胸を張る。

「コーチには、自身も経営者であったり、ビジネス・イングリッシュの教育経験が長かったり、さまざまな分野で活躍した後に、言語トレーナーとしての資格試験を優秀な成績でパスした人材がそろっています。そうしたコーチと信頼関係を築きながら英語の力を磨いていくわけです。とりわけ誤りを気にしたり、恥ずかしい気持ちになったりしがちな日本の方にも、安心してレッスンに取り組んでいただけると思います」

 セッションはウェブ上で予約でき、変更も可能なので、忙しいエグゼクティブにも学びやすい。端末をネット接続できる環境があればよく、空港での待合時間や早朝のオフィスなどで利用する人も少なくないという。また、英語だけのセッションに不安があるという利用者は、バイリンガルのコーチを選ぶこともできる。