最下層からの成り上がり投資術!
2017年3月14日 藤井 英敏

ウェッジホールディングス関連銘柄の急落により
新興市場全体が反落するも、基本スタンスは強気で!
月末にかけては配当・株主優待狙いの買いに期待!

 3月8日に、ウェッジホールディングス(2388)が急落したタイミングから、新興市場の雲行きが若干怪しくなった気がします。ウェッジホールディングスについては、タイ子会社のグループリース(GL)に関して、現地紙が資産取引の一部に不透明な部分があると指摘し、3月8日のタイ市場でGL株が売られことが急落のきっかけとなりました。

 ウェッジホールディングス株の3月8日の始値は1344円、高値は1346円でした。これが、13日には一時716円まで下落する場面がありました。4営業日でほぼ半値です。

 また、親会社の昭和ホールディングス(5103)も3月8日の始値・高値の244円が13日には一時167円まで下落する場面がありました。そして、グループリースのCB(転換社債型新株予約権付社債)1億3000万ドルと株式6.43%を保有しているJトラスト(8508)も、8日の始値1220円、高値1244円でしたが、同日に一時990円まで下落する場面がありました。

 株価急落を受け、ウェッジホールディングスは、3月8日、「GLの財務諸表と監査報告書(無限定適正意見)について」をリリースしました。また、グループリースは9日11時から、投資家向けに記者会見しました。一方、Jトラストも、10日に、「3月8日の当社株価急落の一因と考えられるGroup Lease PCLとの関係について」をリリースしました。

 これら一連の迅速な会社側の対応を受け、投資家心理もやや回復したようで、3月14日前場のGL関連3社の株価は比較的底堅く、落ち着いて推移しています。具体的には、14日前引けのウェッジホールディングスは前日比75円(10.18%)高の812円、昭和ホールディングスは同7円(4.00%)高の182円、Jトラストは同11円(1.07%)高の1035円でした。

「GLショック」やIPO銘柄の値崩れにより
新興市場は大幅に下落

 なお、3月13日は、9日に新規上場したピーバンドットコム(3559)が前日比484円(14.45%)安の2866円、1月27日新規上場したシャノン(3976)が同790円(13.21%)安の5190円、昨年12月21日新規上場したセグエグループ(3968)が同880円(9.70%)安の8190円、2月23日新規上場したレノバ(9519)が同193円(9.31%)安の1880円でそれぞれ取引を終えるなど、直近IPO銘柄群の値崩れも目立ちました。

 新興市場の株価指数についても、3月3日は、日経ジャスダック平均株価が22営業日ぶりに反落し、東証マザーズ指数も前日比1.08%安と、大幅に反落しました。前述の「3月8日のGLショック」に加え、直近IPOの相次ぐ急落で、投資家の手の内及びセンチメントが急速に悪化した結果でしょう。

■日経ジャスダック平均株価チャート(日足・6カ月)
日経ジャスダック平均株価チャート/日足・6カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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■東証マザーズ指数チャート(日足・6カ月)

 しかしながら、日経ジャスダック平均株価については、3月10日まで21日続伸して13年ぶりの連騰記録に肩を並べたこともあり、過熱感があったことから、13日の動きは当然の一服だったと思います。

マザーズ市場の売買代金を見る限り
今後の新興市場に対しては依然として強気

 さて、今後の新興市場ですが、私は強気にみています。理由は東証マザーズの売買代金が依然として膨らんでおらず、ボリューム面での過熱感が乏しいと考えられるからです。

 東証マザーズの売買代金ですが、2月13日以降、3月13日まで、21日連続で1000億円を超えています。直近の売買代金は、GLショックのあった8日が1011億円、9日が1219億円、10日が1023億円、13日が1369億円でした。

 なお、東証マザーズ市場が活況を呈し、東証マザーズ指数が、昨年4月21日の1230.82ポイントの高値を付けた頃の売買代金は、4月19日が3287億円、20日が3321億円、21日が2696億円でした。それらと比べればまだまだボリュームは膨らんでおらず、過熱感はないと判断しています。

原則は25日移動平均線、
ハイボラ銘柄は5日移動平均線を損切りラインに

 ただし、個別銘柄に関しては、冷静、且つ、慎重なスタンスを維持し、リスク管理を徹底しましょう。

 具体的には、原則として25日移動平均線を下回ったら「損切り」する。また、上場間もない直近IPO銘柄、またはそれに準じるハイボラ銘柄については、5日移動平均線を下回ったら「損切り」するということを励行しましょう。

 つまり原則として、当日の大引け段階では、あなたの保有銘柄は全て、25日移動平均線、または5日移動平均線を上回っている状況を維持するようにケアするべきだと思います。

 新興市場銘柄の値動きは一方通行になり易いため、とりわけ、5日移動平均線、25日移動平均線を共に終値で下回っている銘柄を保有し続けると、ケツの毛まで抜かれかねません。だから、そのようなテクニカルが悪化し、最近それを買った投資家の多くが評価損を抱え、需給が悪化している可能性が高い銘柄は、決して保有を継続してはいけません。私はそう思います。

方向性の見えない日経平均株価は
しばらくは横ばいトレンドが続く

 ところで、当面の日経平均株価ですが、株価指数先物・オプション3月物のSQ値の1万9434.30円を下回らない限り、好需給が維持され「上がり易く、下がり難い」とみています。

■日経平均株価チャート(日足・6カ月)

 しかしながら、外国為替市場でドルの上値が重く、なかなか円安に振れてきません。ですがもし、FRB(連邦準備制度理事会)が、3月14~15日に開くFOMC(連邦公開市場委員会)で利上げペースの加速を示唆した場合は、日米金利差拡大期待が高まり、ドル高・円安が加速するでしょう。

 その一方、FOMCメンバーの政策金利見通し(ドットチャート)が昨年12月同様、年3回のままなら、年4回への期待後退で若干ながら円高に振れるリスクがあります。それでも、足元の米国景気は堅調であり、米金利は正常化に戻るプロセスにあるため、ドルの対円での下値も限定的とみています。

 以上のことから、今週の日経平均株価の想定レンジは25日移動平均線(3月14日前場現在1万9339.48円)~25日移動平均ベースのボリンジャーバンド+2σ(同1万9680.82円)です。同プラス1σ(同1万9507.13円)より上ならプラス2σを、逆に下なら25日移動平均線を目指す見通しです。

 なお、足元の25日移動平均ベースのボリンジャーバンドは「スクイーズ(収縮)」を継続しており、「エクスパンション(拡張)」の兆候はみえません。よって、現時点では、日経平均株価の急騰も急落もなさそうです。

 当面の日経平均株価は、よほど大きな材料が飛び出さない限り、昨年来高値圏で「横這い」トレンドを描くというのがメインシナリオです。

3月末にかけて盛り上がる
配当・株主優待狙いの買いが相場の下支えに

 3月のメジャーSQを無事に通過しました。国内機関投資家による決算対策売りも一巡したことでしょう。外部環境も比較的落ち着いています。

 こうなると、月末にかけては、配当、株主優待取りの買いが個人中心に活発化する見通しです。そして、その買いが相場を下支えすることでしょう。

 よって、そこそこ良好な投資環境が継続するとみています。