つみたてNISA(積立NISA)おすすめ比較&徹底解説[2019年]
2018年5月22日 深野 康彦

「つみたてNISA」で月末・月初に積み立てると不利に
なる!? 積立投資を実行する「積立日」の選び方や、
「毎月」「毎週」「毎日」など頻度の決め方を解説!

つみたてNISAのおすすめ証券会社はココ!

 「つみたてNISA(積立型の少額投資非課税制度)」での積立は、「毎月」「毎週」「毎日」などのうち、どのくらいの頻度で行うのがベストでしょうか。また、利用している金融機関で好きな積立日を選べる場合、どの日を設定すると安く買えそうでしょうか。今回は、意外に知らない「つみたてNISA」の「積立頻度」と「積立日」について、考え方から説明していきます。

「買いのタイミングを考えなくていい」ことと
「平均すると安く買える」のが積立投資のメリット

 ご存じのとおり、「つみたてNISA」は投資信託(と一部ETF)を積立で購入することに特化した制度です。最初に、「積立投資」のメリットをあらためて確認しておきましょう。

 実は、最も安いタイミングを狙って買えるなら、積立投資ではなく一括購入のほうが効率的な運用ができます。しかし、実際には「ココが最も安い」というタイミングをピンポイントで見つけることは現実的ではありません。安いと思って買っても、さらに値下がりする可能性は十分にあります。最安となるタイミングを狙おうとすると、いつまでたっても投資を始められない、ということもあります。 

 一方、たとえば「毎月1万円」というふうに定期的に一定額を購入する積立投資なら、買いのタイミングを考える必要がありません。複数回に分けて買う「時間分散」で、高値つかみのリスクを抑えられます。また、価格が下がっているときには多く買い、価格が高いときには少しだけ買うことになるので、平均取得コストを下げられる、つまり平均すると安く買えるというメリットも期待できます。 

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 積立投資の理想は、一度設定したら積み立てているのを忘れたかのように淡々と続けることです。たとえば、相場が一時的に急落したときなどにもあわてて積立を中止するのではなく、そのまま続けるのが基本です 。だからこそ、最初の段階では金融機関選びや商品選びが大切です。そして、その際に併せて考えてみたいのが、今回取り上げる「積立頻度」と「積立日」です。

積立頻度は「毎月1回」で問題なし!
時間分散効果にこだわるなら「毎日積立」もアリ

 まず積立頻度ですが、「月1回以外の選択肢があるの?」と思った人もいるかもしれません。確かに多くの金融機関では、「つみたてNISA」の積立頻度は「毎月1回」しか選べませんが、SBI証券楽天証券では、「毎週」や「毎日」という頻度で買付を行うことも可能です。

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 理屈から言えば、「毎月」より「毎週」、「毎週」より「毎日」のほうが時間分散効果は高くなります。しかし、私は「毎月1回」程度の頻度で十分だと考えています。「毎月1回」「毎週1回」「毎日1回」という積立頻度による運用成績の違いは、誤差の範囲程度だからです。

 もちろん、より高い時間分散効果にこだわりたい人であれば「毎日積立」でも悪くはありません。ただ、一般的にはそこまで気にしなくてもいいでしょう。積立頻度を上げるために、わざわざ利用する証券会社を変える必要はないと思います。

 逆に、大和証券の「つみたてNISA」では、「毎月1回」のほか、「隔月」や「3カ月に1回」「4カ月に1回」「6カ月に1回」という積立頻度も選べます。しかし、積立頻度をわざわざ「毎月」より少なくするのは定時定額購入のメリットが減ってしまうことになるので、おすすめしません。積立頻度は「毎月1回以上」が目安です。

月初の買い付けだと「高値つかみ」になる!?
「積立日」が選べるなら “中途半端な日”がおすすめ

 次に、「積立日」(買付日)はいつがいいかを考えてみましょう。「積立日」は、「給料日後のキリがいい日」ということで、月末や月初を設定している人が多いのではないでしょうか。残高不足で引き落とせないという事態を避けるために、給料日からあまり遠くない日を選ぶ人が多いのだと思います。また、なんとなく30日・31日や1日はわかりやすい、管理しやすいと感じる人もいるはずです。

 しかし、もし「積立日」を自分で自由に設定できる金融機関を利用しているのであれば、月末や月初といったキリのいい日よりも、あえて中途半端なキリの悪い日にしたほうが、運用成績は若干よくなるかもしれません。理由は、多くの人が「キリのいい日に買いたい」と思うと、その日は株価が上がって割高になる可能性があるからです。

 特に、月初は注意が必要です。2016年7月から2018年2月まで、月の初めの第一営業日の株価(TOPIX)は前日に比べて高くなっていました。「月初の買い」「月初の高値」と言われる現象です(18年3月~5月は「月初の高値」とはなっていませんが)。積立を行う個人投資家だけでなく、機関投資家なども月初に買い入れることが多いため、買いが集中して株価が上がってしまうのです。

 もちろん、キリのいい日や月初が必ず上がるというわけではありませんが、「需給で上がるリスク」を考えれば、月末や月初よりも月の半ば、それも10日や15日よりも、9日や13日などを設定したほうがいいでしょう。実際、私自身も課税口座での「積立日」を、月の中旬のキリの悪い日に設定しています。

 今は、「積立日」の違いによる価格差は気にするほどではありません。しかし、将来的には全体の積立規模が今より増えて、リスクとして顕在化してくる可能性もあります。最初に述べたようにタイミングを気にしなくて済むのが積立投資のメリットですが、少しは安く買えたほうがいいと考えるなら、「積立日」の見直しをする価値はあるかもしれません。

 ちなみに、一部のネット証券では、積立の際の引き落とし口座を、証券口座や取引銀行の口座など複数から選ぶことが可能です。たとえば、楽天証券の場合は、証券口座楽天カード楽天銀行、その他の金融機関の4つから選択できます。証券口座楽天銀行を選んだ場合は、任意の「積立日」を選択できますが、楽天カードや他の金融機関を選んだ場合は、「積立日」は指定されます。
(※証券口座楽天銀行の場合は毎月1日~28日のうちで選択、楽天カードは毎月12日、他の金融機関は毎月7日か24日。なお、楽天カードはカード決済ではなく、楽天カードの引き落とし口座からの引き落としとなる)。

 いちばん大事なのは、残高不足にならない口座を選ぶことですが、口座選択で悩んだときは「積立日」にも注目してみるといいでしょう。

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(構成:肥後紀子)

深野康彦(ふかの・やすひこ)[ファイナンシャルプランナー]
ファイナンシャルリサーチ代表。AFP、1級ファイナンシャルプランニング技能士。クレジット会社勤務を3年間経て1989年4月に独立系FP会社に入社。1996年1月に独立し、現職。あらゆるマネー商品に精通し、わかりやすい解説に定評がある。主な著書に『あなたの毎月分配型投資信託がいよいよ危ない』『ジュニアNISA入門』(ダイヤモンド社)など多数。