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2012年5月9日 フィスコ

日銀効果が薄れ、売り仕掛けの動きに警戒

日銀効果が薄れ、売り仕掛けの動きに警戒
 日経平均は反落。109.47円安の9072.18円(出来高概算7億8000万株)で前場の取引
を終えた。ギリシャの政局混迷を受けた欧州債務問題を懸念したリスク回避の流れ
に。シカゴ先物にサヤ寄せして始まった日経平均は、その後もじり安基調が続き、ザ
ラバベースでは2月14日以来の9100円を割り込んだ。
 前日に上昇を主導していたトヨタ<7203>、ホンダ<7267>、コマツ<6301>、ファナッ
ク<6954>、三菱商<8058>、キヤノン<7751>など景気敏感セクターは総じて軟調。コマ
ツは中国市場の弱い値動きなども嫌気されてか、下落率は4%を超えていた。一方、
決算評価の流れから富士重<7270>が続伸しているほか、業績観測が伝えられたパナソ
ニック<6752>、新規事業の発表を控えていたソフトバンク<9984>などが逆行高に。東
証1部の騰落銘柄は、値上がり143に対して値下がり1453、変わらず63と、値下がり数
が全体の8割を超えている。セクターでは不動産、機械、非鉄金属、金属製品、パル
プ紙、鉄鋼、海運などの弱さが目立つ。
 日経平均は2月14日以来の9100円割れとなり、日銀による追加の金融緩和策を好感
した3月末にかけての上昇部分を帳消しにした。前引け段階の日経平均の下落率は
1.19%、TOPIXは1.13%となった。TOPIXの下落率が1.0%を超えているため、日銀に
よるETF買い入れによる下支えが期待されよう。
 しかし、連休明けの大幅な下落局面でETF買い入れによる下支え効果が限られたた
め、買い入れ効果が薄れているとの見方も。そのため、戻りの鈍さが意識されてくる
と、先物主導による売り仕掛け的な動きが出てくる可能性はありそうだ。為替市場で
はユーロが弱い動きをみせていることも、下に仕掛けやすいだろう。
 指数のマイナスインパクトの大きいNTTデータ<9613>、ファナック<6954>、Fリテイ
<9983>、信越化<4063>、京セラ<6971>など値がさ株を横目で睨みながらの展開になり
そうだ。週末にはオプションSQを控えていることもあり、権利行使価格の9000円辺り
を割らす動きが警戒されそうである。
(村瀬智一)