世界投資へのパスポート
【第213回】 2012年5月14日 広瀬 隆雄

中国経済、急減速のこれだけの証拠。
ドイツの心変わりで一段のユーロ安も!?

【今回のまとめ】
1.欧州情勢、JPモルガンのトレーディング損で米国株は下がった
2.中国経済が「ハードランディング」するリスクが高まった
3.ドイツは実質的な利下げ容認をした
4.スペイン、イタリアの株価指数にトレードのチャンスあり
5.Facebookの上場は5月18日(金)の予定

 まず先週(5月7日~11日)の米国株式市場ですが、ダウ工業株価平均指数が-1.7%、S&P500指数が-1.2%、ナスダック総合指数が-0.8%でした。

 ギリシャの総選挙の後の連立政権の樹立が難航していることに加え、JPモルガン(ティッカー:JPM)の大きなトレーディング損の発表が市場のセンチメントを悪化させました。

中国経済の冷え込みに警戒感、利下げは遅すぎた?

 一方、先週発表された一連の中国の経済指標は中国経済が急速に冷え込んでいることを示すものでした。

 まず4月の貿易統計ですが、輸入が前年比+0.3%、輸出が+4.9%といずれも低い伸びでした。

 次に鉱工業生産は、コンセンサス予想の+12.2%に対してわずか+9.3%でした。

 小売売上高もコンセンサス予想+15.1%に対し、+14.1%にとどまりました。

 これらの経済統計は、手をこまねいていると「中国経済がハードランディングしてしまう」リスクが高まったことを示唆しています。

 これを受けて中国人民銀行は、5月12日(土)に預金準備比率を0.5%引き下げ、20.0%にすると発表しました。

 しかし今回の預金準備比率の引き下げは、“遅きに失した”印象を免れません。