最下層からの成り上がり投資術!
2019年1月8日 藤井 英敏

日経平均株価は下値を固めて「戻り」を試す局面に!
今後3カ月ほど継続する「ボックス相場」の期間は、
押し目を丁寧に拾う「仕込みの時期」と考えよう!

 明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

 2019年の大発会の日経平均株価は、大納会比▲452.81円安でしたが、翌営業日の1月7日は前日比477.01円高と、あっさりと回復しました。相変わらずボラタイルな動きで不安定な相場が継続しています。

■日経平均株価チャート/日足・6カ月
日経平均株価チャート/日足・6カ月日経平均株価チャート/日足・6カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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 それでも、年末時に比べると下値は固まりつつあるというのが率直な印象です。現時点においては、昨年12月26日の1万8948.58円が「1番底」になった可能性が高く、現在は戻りを試す局面に入っていると認識しています。

 少なくとも、日経平均株価が5日移動平均線(1月7日現在1万9804.07円)を上回って推移している間は、リバウンド継続とみておけばよいでしょう。

 また、底値発見機能に優れているとされるテクニカル指標の騰落レシオでは、東証1部の25日移動平均のそれは、12月25日の65.64でボトムアウトし、1月7日には77.53まで回復しています。

活発に売買していた信用個人の多くは壊滅的なダメージを受ける
ただし信用買い残の減少は、需給面で見てポジティブ材料

 12月26日までの下落過程で、相場は「米中貿易戦争」、「トランプ大統領と議会との対立」、「FRBのタカ派的な金融政策」、「米国経済の成長鈍化」、「中国景気の悪化」、「日本の景気悪化」、「日本企業の収益悪化」などなどの悪材料を相当織り込んだはずです。この結果、多くの個人投資家が強制退場の憂き目に遭ったと観測されます。

 特に、信用取引を活用して積極的に株式を売買していた信用個人が、壊滅的なダメージを被ったことでしょう。

 実際、12月28日時点の信用買い残は2兆4780億円と、1週間で3478億円も激減し、2017年6月以来およそ1年半ぶりの低水準となりました。追証絡みの投げ売りが加速し、買い残が激減したとみています。ただし、将来の売り予約である買い残の減少は、需給面ではポジティブな材料です。

3カ月かけて20%以上下がった日経平均株価は
今後3カ月の調整期間が必要

 振り返ってみれば、日経平均株価は、10月2日の2万4448.07円から12月26日の1万8948.58円まで、まさに釣瓶落としの下落でした。下落幅は5499.49円、下落率は22.49%に達しました。これが3カ月弱で実現したのです。

 こうなると、それによる傷が癒えるには最低でも同等の期間の調整が必要です。つまり、12月26日から約3カ月程度の時間、3月下旬まではそう簡単には上昇トレンドに回帰することは難しいでしょう。

 そうなると、3月下旬までは「ボックス相場」、「保ち合い」となる可能性が高いと考えます。想定されるメインレンジは前述の1万8948.58円~昨年10月26日の2万0971.93円です。この2000円程度のレンジで推移して、昨年10月~12月で受けたダメージを回復させるというのが、年初の私の相場観です。

 なお、3月8日は、先物・オプションのメジャーSQです。この前後で、1万8948.58円に対する「2番底」、または「3番底」を付けて、2万4448.07円から1万8948.58円までの下落に対する本格的なリバウンドを開始することを期待しています。

1月7日に始まった米中首脳会談で
貿易問題が解決する可能性は高い!

 ところで、米中両国政府による次官級の貿易協議が、1月7日、北京で始まりました。12月の米中首脳会談以後、米中の直接協議は初めてのことです。なお、トランプ大統領は6日、「中国は合意を望んでいる」と述べ、進展に期待を表すと同時に、中国との貿易協議に関して順調ぶりを繰り返しアピールしています。

 実のところ、米中共に、貿易戦争の副作用である自国景気の下振れを警戒しているはずです。このため、交渉期限の3月1日までに貿易問題の解決・妥結が実現する確率は、8割~9割くらいの高さだとみてはいます。

 ただし、期限ギリギリまで両国の駆け引きは激しさを増すため、ある段階では、「決裂」を意識させるようなニュースフローがあるかもしれません。その場合は、市場は大いに動揺する見通しです。

 一方、景気減速が心配されている中国ですが、中国人民銀行(中央銀行)は1月4日夕、預金準備率を1%下げると発表しました。中国国内では、民間や中小零細を中心に企業の景況感が悪化しています。このため、民間の資金繰りを支援する一段の金融緩和策の実行は、中国株式市場に対してだけでなく、世界の株式市場全体にポジティブな材料でした。

 日本国内では、財務省と日銀、金融庁は、1月4日13時から、国際金融資本市場に関する3者会合を財務省内で開きました。ちなみに、財務省、金融庁、日銀は12月20日、25日にも、大幅な株安を受け、金融市場について情報交換する会合を開いています。株安や円高を受けて、政策当局が随時情報交換を行い、「政策当局が株価を強く意識していますよ!」という強いメッセージを市場に向けて発することは、具体的な対策が講じられなくとも、ある程度の安心感を市場に与えることができます。

東京株式市場における過度な悲観は後退
30年ぶりの「改元」や夏の「参院選」に期待しよう!

 以上のことから、足元の東京株式市場では過度の悲観は後退しています。その一方、明るい材料が相次ぎ、楽観に傾くほどでもありません。だから、私は当面(3月くらいまで)は「ボックス相場」になるとみています。

 そして、5月1日には30年ぶりの改元が控えることや、夏の参院選があることを考慮すれば、3月を過ぎれば明るいムードが強まり、「ボックス上放れ」が実現するでしょう。

 改元に向けての国全体の祝賀ムードの高まりや、新天皇が即位する5月1日を2019年限りの祝日とし、10連休となることでの経済効果に加え、参院選を前に政府・与党からの経済にフレンドリーなリップサービスや政策実行への期待が高まるはずだからです。

 そうこう考えると、1月から3月は慌てて上値を買う必要はないものの、押し目は丁寧に拾っておくべき、仕込みのタイミングといえそうです。

 ただし、信用買い残が多く、株価が低迷している銘柄だけはアンタッチャブルです。これまでの下落過程で買い残の整理が一巡した銘柄や、そもそも足元の値動きが良好な「強い銘柄」の「押し目」だけを仕込むようにしましょう。また、退場者が続出した個人の関与率の高い銘柄よりも、国内外の機関投資家の買いが見込める銘柄を中心にしたポートフォリオを構築した方がよいでしょう。

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