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2012年5月31日 フィスコ

8500円処での上値抵抗となるカベ形成は回避したい

 日経平均は大幅に続落。158.62円安の8474.57円(出来高概算8億6000万株)で前場
の取引を終えた。スペインの金融システム不安などを背景に、世界的なリスクオフの
流れが強まり、景気敏感セクターを中心に幅広い銘柄に売りが先行した。日経平均は
寄り付き直後に一時8455.13円まで下げ幅を拡げ、5/24に付けた直近の安値(8496.61
円)を下回り1/18以来の安値水準に。
 東証1部の騰落銘柄は、値上がり268に対して値下がり1279、変わらず109と、値下
がり数が全体の7割を占めている。セクターでは、不動産が3%超の下げとなったほ
か、鉱業、電気機器、ガラス土石、証券、その他金融、非鉄金属、輸送用機器、機械
など景気敏感セクターを中心に幅広い業種が2%超の下げに。一方、原発再稼働への
可能性から電力が物色されたほか、内需系は小幅な下げにとどまっている。
 前引け段階の日経平均の下落率は1.84%、TOPIXは1.37%下げていることから、日
銀によるETF買い入れによる需給が下支えとして意識されよう。ただし、既に織り込
み済みの材料であるため、下支えとしての効果は期待しづらいところであろう。反対
に日経平均の8500円処での上値の重さが意識されるような局面では、嫌気売りを誘う
可能性がありそうだ。為替市場ではユーロ・円が97円半ばまでユーロ安が進んでお
り、ドル・円が78円台に突入するなど、円高が重荷となり、模様眺めムードも強まる
ことに。
 日経平均は直近の保ち合いレンジを下放れる格好になったが、ボトムとして意識さ
れていた8500円処での上値抵抗となるカベ形成は回避したいところである。物色とし
ては内需系を中心とした流れとなろう。また、材料系の銘柄については資金の回転が
速いため、物色の拡がりは期待しづらい。
(村瀬智一)