株式レポート
2012年7月9日 マネックス証券

期待に反して下振れが続く雇用市場~6月雇用統計概要~ - 米経済の「今」を読む -経済指標動向-

先週末(6日)に政府が発表した6月の米雇用統計は、春以降の雇用低迷が6月も継続していることを示す結果となった。市場が最も注目する非農業部門雇用者数の伸びは、市場予想(前月比10万人増)を小幅に下回る同+8.0万人増。4月以降、雇用者の増加ペースは年初(毎月20万人超)の半分に満たない状態が続いており、市場予想を下回るのは4か月連続だ。事前に公表された民間調査(ADP全米雇用レポート)が雇用市場の持ち直しを期待させる結果であったことから、上振れを期待する声も少なくなかったが、これらの期待は裏切られる格好となった。

業態別の雇用動向をみると、暖冬による押し上げの反動などから雇用減少が続いていた建設業は、今年1月以来となる純増に転じたものの、雇用市場のけん引役であるサービス業が低調だったことが雇用の伸び鈍化に大きく寄与した。特に、6月は小売り・卸売(5月:+4.9万人増 → 6月:+0.3万人増)や教育・ヘルスケア(5月:+4.4万人増 → 6月:+0.2万人増)などのセクターでの減速が目立っている。

以前のレポートでもご紹介したが、カンファレンスボードが公表する消費者信頼感指数では、消費者の雇用に対する先行き不透明感が示されている。米雇用市場の低迷が消費者マインドを悪化させ、実際の消費行動を抑制するリスクがあり、米国内景気の先行きに暗い影を落としている。


マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 戸澤 正樹