家計再生コンサルティング
【第5回】 2012年7月26日 横山光昭

「理想的な支出の割合」を知って
しっかり貯蓄できる家計になろう!

 家計を管理することで、自分が毎月どれくらいのお金を使っているかが見えてきたら、そこから貯蓄ができない原因を考えていきましょう。本来、出費の記録をよくよく見ればわかるはずですが、意外と自分では、その原因に気付きにくい場合もあります。そこで今回からは、貯蓄ができない原因を考える上できっと役に立つ、家計バランスの理想割合と、それに近づけるための方法をお話しします。

家計費の内訳を見て、目立って多い費目を洗い出す!

 この連載のタイトルに「家計再生コンサルティング」とありますが、私はネット上ばかりでなく、実際に個人の方にもお会いして、コンサルティングを行っています。その際に必ずみなさんにやっていただくのは、"月の家計費の内訳"を書き出してもらうことです。

 私の場合、家計簿をつけることは必ずしも推奨していませんが、方法は何であれ、少なくとも1カ月は、どの方にも家計費の内訳を把握するように努めてもらいます。というのも、それだけで、お金の使い方の傾向のようなものが見えてくるからです。

 ちなみに、家計費には以下のような費目があります。

●食費 ●住居費 ●水道光熱費 ●通信費(電話代・携帯電話代・ネットのプロバイダ料金など) ●保険料(生命保険、自動車保険、火災保険、健康保険など) ●日用雑費 ●趣味・娯楽費 ●被服費 ●交際費 ●教育費(もしくは、おむつ代などの子ども費) ●こづかい ●その他 ●貯蓄

 親御さんと同居をしている独身の方であれば、これに加えて「家に入れるお金」という項目がプラスされる場合も多いかもしれません。また、費目はもっと細分化しても、逆にもっとざっくり分けてもOKです。

 今、特別な理由(親に仕送りをしている、求職中……など)もないのに、貯蓄ができないでいる人は、家計の内訳を書き出してみると、どこかに使いすぎている箇所が見つかるはずです。

家計費の内訳を見て、目立って多い費目を洗い出す!お金の使い方の傾向、ちゃんと自覚してますか?

 たとえば、手取り20万円に対し、食費が月10万円以上かかっていたら、「さすがに食べすぎだし、問題だな」と気がつきますよね。ところが、食費のようにわかりやすい費目ならいいんですけど、それ以外の費目だと、第三者から見れば明らかに高すぎるのに、自分では使い過ぎだと気付かないケースもままあります。

 多いのは住居費。先ほどの例と同じように、手取り20万円で、住居費が約10万円だったとしましょう。食費ならば「10万円以上は高い」とすぐに自覚できても、住居費になると「まあ、こんなものだろう」と思ってしまう人は少なくありません。

 たしかに、食費に比べて住居費が高くなるのは普通なのですが、手取りの約半分というのは高すぎます。

 実際に、このような方が家計相談に来られたので、私が「住居費が高すぎませんか?」というと、その方は次のように答えました。

「都心はどこでも家賃が高くて……これでも安いほうなんです」
「まあ、高いとは思うんですよね。でも、引っ越し代もないので」

 その方の言葉は間違いでもウソでもないと思います。ただ、だからといって"仕方ない"とあきらめていたら、いつまで経ってもお金は貯まりません。本当に貯金をしたいなら、引っ越し代を何とかして捻出してでも、都心から少し離れ、家賃の安い物件を探すべきでしょう。
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 住居費に限ったことではありません。携帯電話代なども、自分の中では「これくらい普通」、あるいは「高いけど(自分なりの理由があるのだから)仕方ない」と結論していても、家計の専門家から見ると、明らかに"問題のある出費"になってしまっている家計は、決して珍しくないのです。

 それでは、どの程度が問題のある出費で、どの程度なら許容範囲内なのでしょうか。