来週の日経平均株価の予想レンジを発表!
2021年11月26日 ラカンリチェルカ(村瀬 智一)

来週(11/29~12/3)の日経平均株価の予想レンジは
2万7500~2万9500円! 2万9000円を早期に回復で
きないと、需給悪化で“売り圧力”が拡大する可能性も

南アフリカで発見された新型コロナの変異株への警戒から、
今週の日経平均株価は急落し、一気に2万9000円を割り込む

  今週(11月22日〜26日)の日経平均株価は大幅に下落しました。

 米国では、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の再任などで早期利上げ観測が高まり、長期金利が上昇したことで、大型ハイテク株や半導体株が中心となって売られる展開となりました。さらに、欧州で新型コロナウイルスの感染拡大により景気回復が遅れるとの懸念が高まっています。

 また、日本では11月23日が勤労感謝の祝日、米国では25日が感謝祭の祝日だったことから、週を通じて市場参加者は限られました。

 そうした状況のなか、日経平均株価は、11月25日まで25日移動平均線が位置する2万9500円付近を下値支持線とした底堅い値動きを続けていましたが、南アフリカ共和国で最近特定された新型コロナウイルスの新たな変異株への懸念が高まり、26日になって急落。25日移動平均線を割り込み、一気に2万9000円を下回りました。

■日経平均株価チャート/日足・3カ月
日経平均株価チャート/日足・3カ月日経平均株価チャート/日足・3カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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 市場では、参加者が限られる中でインデックスに絡んだ売りが集中。さらに、先物市場で下落の影響をヘッジするための売りが膨らむ格好となり、下げ幅を拡大する要因となりました。

 南アフリカの変異株については、香港で2人の旅行者から検出されたとの報道もあり、より警戒感が高まっています。急落後はこれといった反動も見られずに下落幅を広げており、投資家心理を悪化させています。

来週の日経平均株価は、外部環境に影響されやすい展開に!
2万9000円を回復できない場合、需給状況の悪化にも警戒が必要

【来週の日経平均株価の想定レンジ】
 2万7500円 ~ 2万9500円

 
 来週(11月29日〜12月3日)の日経平均株価は、外部環境に大きく影響される展開となるでしょう。

 感謝祭明けとなる11月26日の米国市場の動向が注目されますが、先物市場ではNYダウ先物も下落しています。日経平均株価の急落には、NYダウ先物の下落を警戒した動きもあったと考えられるので、26日の米国市場の下げが限定的となれば、日経平均株価もいったんは急落に対するリバウンドが意識されるでしょう

 なお、日経平均株価が2万9000円を早期に回復できないと、需給状況は一段と悪化に向かい、“戻り待ち”の売り圧力などが警戒されてきそうです

 米国では、例年、感謝祭の祝日明けから年末商戦入りとなり、市場参加者は減少傾向となります。また、12月3日発表の米国の雇用統計など、重要な経済指標の発表を控えていることも手掛けづらくさせそうです。そのため日本市場では、個別に材料のある銘柄やテーマ性のある銘柄での、短期的な値幅取り狙いの売買が中心となりそうです。

 また、12月はIPOラッシュとなることからIPO銘柄の短期的な物色も強まりそうです
【※関連記事はこちら!】
IPOスケジュール一覧[2021年]IPOの申込日や幹事証券、注目度などの最新情報を随時更新中!

【今週の値上がり率・値下がり率・出来高ランキング】
ナガホリが+68.42%で値上がり率トップ!

 ここからは、今週、値動きが目立った個別銘柄を見ていきましょう。

 今週の値上がり率ランキングの1位はナガホリ(8139)でした。宝飾品を手掛けていることからクリスマス商戦に対する思惑があったことに加え、貸株注意喚起で空売りが禁止になったことにより物色が強まりました。短期資金が集中し、ストップ高を交えての上昇となりました。

 値上がり率2位のリボミック(4591)は、週を通じてストップ高を交えての上昇となりました。11月19日に開催された2022年3月期の第2四半期決算説明会において、「RBM-007(滲出型加齢黄斑変性)」などの治療薬に関する進捗などが示されたことが材料視されました。足元でバイオ企業の材料が相次いでいることからも、注目が集まったようです。

 値上がり率3位はOKK(6205)。11月18日に日本電産(6594)OKKを買収すると発表して以降、ストップ高を交えての上昇になりました。日本電産の買収により、収益改善への期待が高まっているようです。

 一方、今週の値下がり率ランキングのトップはピー・ビーシステムズ(4447)でした。先週はメタバース関連の一角として投資家の関心が集まり、急伸しましが、今週はそれに対する反動で下落しました。

 値下がり率2位のエスユーエス(6554)も、アバターで教員と高校生・受験生が交流できる「バーチャル・オープンキャンパス」を開催するなど、ピー・ビーシステムズ同様、メタバース関連の一角として人気化していましたので、今週は急ピッチの上昇に対する反動安となりました

■今週の値上がり率 トップ5
順位 先週末比(%) 銘柄名(市場・コード)※クリックで最新株価・チャートへ
1 +68.42 ナガホリ(東2・8139)
2 +57.03 リボミック(マザ・4591)
3 +54.96 OKK(東1・6205)
4 +51.40 光陽社(東2・7946)
5 +39.19 GRCS(マザ・9250)
■今週の値下がり率 ワースト5
順位 先週末比(%) 銘柄名(市場・コード)※クリックで最新株価・チャートへ
1 −28.24 ピー・ビーシステムズ(福Q・4447)
2 −26.99 エスユーエス(マザ・6554)
3 −25.99 ニューラルポケット(マザ・4056)
4 −25.19 トレードワークス(JQ・3997)
5 −23.78 リアルワールド(マザ・3691)
■今週の出来高 トップ5
順位 出来高(株) 銘柄名(市場・コード)※クリックで最新株価・チャートへ
1 920,925,300 音通(東2・7647)
2 194,955,600 三菱UFJフィナンシャル・グループ(東1・8306)
3 148,862,200 ランド(東1・8918)
4 88,996,300 日本通信(東1・9424)
5 83,440,200 ジャパンディスプレイ(東1・6740)

【来週の主要イベント】
米国のベージュブックやFRB議長発言、雇用統計、
IPO×2社に注目!

 来週は以下のようなイベントが予定されています。

<11月29日(月)>
◆10月百貨店・スーパー販売額
◆独11月消費者物価指数(CPI)速報値
◆米10月住宅販売保留指数

<11月30日(火)>
ボードルア(4413)マザーズ上場
◆決算発表:RIZAPグループ(2928)トリケミカル研究所(4369)
◆10月失業率/有効求人倍率
◆10月鉱工業生産
◆10月新設住宅着工戸数
◆中11月製造業購買担当者景気指数(PMI)
◆独11月失業率
◆米9月ケース・シラー米住宅価格指数
◆米11月シカゴ購買部協会景気指数
パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長発言
◆米11月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード) 

<12月1日(水)>
◆決算発表:伊藤園(2593)
◆7-9月期四半期法人企業統計調査
◆中11月Caixin製造業購買担当者景気指数(PMI)
◆独11月製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値
◆米MBA住宅ローン申請指数
◆米11月ADP雇用統計
◆米11月製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値
◆パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長発言
◆米11月ISM製造業景況指数
米地区連銀経済報告(ベージュブック)

<12月2日(木)>
のむら産業(7131)JASDAQ上場
◆11月消費者態度指数/一般世帯
◆欧10月卸売物価指数(PPI)
◆米11月チャレンジャー人員削減数

<12月3日(金)>
◆決算発表:内田洋行(8057)アインホールディングス(9627)
◆中11月Caixinサービス部門購買担当者景気指数(PMI)
◆独11月サービス部門購買担当者景気指数(PMI)改定値
◆欧10月小売売上高
米11月雇用統計
◆米11月サービス部門購買担当者景気指数(PMI)改定値
◆米11月ISM非製造業景況指数

【来週の注目銘柄】
「ルネサスエレクトロニクス」「本田技研工業」「オリンパス」
の3銘柄をピックアップ!

 来週、注目したい銘柄は、この3つです。

ルネサスエレクトロニクス(2021年11月26日時点)
業種 市場・コード 株価 予想PER 実績PBR
電気機器 東1・6723 1441円 23.2倍 2.67倍
車載半導体が好調! さらにイスラエル企業買収で競争力を強化
10月28日発表した2021年12月期の第3四半期では、営業利益が前年同期比149.9%増の1194.85億円でした。前年の新型コロナウイルスの感染拡大による自動車生産の減少からの回復を受け、自動車向け半導体が好調なほか、産業・インフラ・IoT向け事業での需要拡大も見られました。また、10月にはイスラエルの半導体メーカーを買収しており、競争力強化が期待されます。株価は、8月中旬に52週移動平均線を下値支持線として上昇トレンドに転換。足元では、13週移動平均線が下値支持線として機能しています。長期的なトレンドとして、2017年11月の高値1543円を上抜けし、2009年以降続いている底値圏からのレンジ突破を試す展開に期待しています。
最新の株価チャートはこちら(SBI証券公式サイトへ)
本田技研工業(2021年11月26日時点)
業種 市場・コード 株価 予想PER 実績PBR
輸送用機器 東1・7267 3247円 10.0倍 0.58倍
半導体不足で減産していた国内工場が12月から通常稼働に!
11月5日に2022年3月期の業績予想を修正しており、営業利益を7800億円から6600億円に下方修正。最終利益も減益を見込んでいることから、発表後、株価は急落を余儀なくされました。しかし11月18日に、半導体不足で減産していた国内工場が12月から通常稼働に戻ることを発表。また、年明けから増産を進めるとしており、株価見直しの動きが徐々に強まることが期待できます。株価は3200~3600円のレンジでの推移が続いていますが、現在はレンジ下限近くまで下落しているため、見直し余地は大きいでしょう。
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オリンパス(2021年11月26日時点)
業種 市場・コード 株価 予想PER 実績PBR
精密機械 東1・7733 2560円 30.1倍 7.37倍
北米や欧州、中国地域を中心に好調な医療分野が業績をけん引
11月5日に今期2度目となる2022年3月期の業績予想の修正を発表しており、営業利益を前回予想の1400億円(期初予想は1260億円)から1440億円に上方修正しました。北米や欧州、中国地域を中心に内視鏡や治療機器事業などの医療分野が好調で、業績をけん引しているようです。株価は上方修正が好感され、11月8日には一時2741円まで上昇。その後は調整しているものの、上昇する13週移動平均線を下値支持線とした上昇トレンドを形成しているので、押し目狙いのスタンスがおすすめです。
最新の株価チャートはこちら(SBI証券公式サイトへ)

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