最下層からの成り上がり投資術!
【第45回】 2013年2月18日 藤井 英敏

相場の加速装置「仮需」が積み上がってきた。
反転時に細心の注意を払え!

相場反転時に下落スピードが強まるおそれ

 「短期チャートの15日の下落での悪化」については2月6日の1万1498.42円が1番天井、12日の1万1460.64円が2番天井、8日の1万1135.89円がそのネックラインでした。これを15日に1万1065.06円を付けて割り込みました。この結果、「ダブル・トップ」完成です。これを否定するためには、1万1498.42円を上抜くことが必要です。

 なお、今後については、日経平均は2月のSQ値1万1151.92円を下回って推移するようなら、需給悪を背景に下落バイアスが一段と強まる見通しです。

 仮需に関しては、8日時点の裁定取引に伴う現物株の買い残高(期近・期先合計)は7週連続で増加しました。残高は前週(1日時点)に比べて2兆2,163億円増の5兆9668億円と2007年2月23日の6兆292億円以来、約6年ぶりの高水準です。週間の増加額は前週に続いて1990年4月の統計公表以来の最大を更新しました。

※編集部注
原稿公開後の2/20(水)、東証は裁定取引に伴う現物株の買い残高の統計を訂正し、8日時点の
現物株の買い残高を2兆6138億円(発表前の数値から約3兆円減)と発表した。

 ただし、増加分のほとんどが立会外取引におけるもので、証券会社内での付け替えであり、6兆円近い残高が全て裁定解消に伴う需給悪化につながるわけではないと指摘されています。つまり、増加分の多くは3月期末を前にした金融機関の決算対策売りを証券会社が引き受け、引き受けた証券会社が先物を売ってヘッジして、裁定買い残として報告しているとみられます。

 また、8日申し込み時点の信用買い残高は1.90兆円と2010年7月以来の水準に膨れ、信用倍率は約6カ月ぶりの3倍台の3.19倍に上昇しています。

 正直、仮需がここまで積み上がると、相場が反転した時が怖いです。

引き続き、ドル円相場で日経平均は動く

 ところで、日経平均は引き続き、ドル・円相場次第で上下する展開が続くとみています。

 現状の相場環境なら、日経平均の妥当水準は121ドル程度ですね。また、1円の変動は200円程度のインパクトを想定しています。すなわち、1ドル=93円なら、日経平均の妥当値は1万1253円です。ここから1円円安なら1万1453円(=1万1253円+200円)、逆に、1円円高なら1万1053円(=1万1253円-200円)ということになります。

 ただし、円安がピークアウトしたとの認識が強まり、日経平均の先安観が強まるようなら、ドル建て日経平均の妥当値は、最大で直近安値の1月24日の115.2949ドルまで引き下げる必要があるでしょう。

 とにかく、あなたが株式投資で成り上がりたいのなら、特に、仮需の動向には最大限の注意を払っておくことをお勧めします。

 上にいくにしても、下にいくにしても、仮需は「加速装置」です。現在のように相場が高値圏にいて、仮需が相当規模に積み上がっているケースでは、仮需のピークアウトがどのタイミングで訪れるかを、固唾を呑んで見守るべきだと思います。

 このピークアウトが起こると、売るから下がる、下がるから売るという、負の循環が発生するからです。