社員のコンディションを把握する仕組み作り

  障がい者は、身体障がい、知的障がい、精神障がいに分けられます。資料を見ると、アデコビジネスサポートでは、精神障がい者の雇用比率が、一般的な企業よりもかなり高いようですね。

  4割近くが精神障がいのある社員で、これは民間企業平均の6.5倍ほどの割合になります。どの企業でも雇用率が最も高いのは身体障がい者なのですが、国内の障がい者の割合を見ると、半数以上は精神障がい者です。従って、本来ならば精神障がい者の雇用率がもっと上がらなければならないはずです。

 

 精神障がい者が仕事に就く際の一番のハードルは、実は通勤なんです。障がいの特性上、決まった時間に毎日オフィスに通い続けるのが難しい場合が多いからです。ならば、在宅でできる仕事を担ってもらえばいい。そうすれば、通勤に伴う精神的負担がなくなるし、自分のペースで働くことができるようにもなります。

 

 精神障がい者がフロント業務を担うケースもあるのですか。

 あります。多くは身体障がい者ですが、精神障がい者もいます。精神障がい者の場合、その日のコンディションによって通常の仕事ができない場合もありますので、マネジャーやトレーナーが一人一人の状況を把握し、サポートする必要があります。フロント業務を担っている障がいのある社員は100%在宅勤務なので、朝、昼、夕方の3回、ビデオミーティングをしてコンディションを把握するようにしています。

 きめ細かなマネジメントの仕組みによって、業務の質を保っているわけですね。

 その通りです。もっとも、そのようなマネジメント体制は、決して障がいのある社員を「特別扱い」することを意図したものではありません。障がいの有無によって社員を区別はしない。仕事は仕事であり、ミッションはミッションである。社員のスキルや条件に最適な目標を定めて、それを達成するために努力するという点では健常者の社員と同じである──。それが、アデコビジネスサポートのマネジメント陣の確固たるポリシーです。もちろん、日々のインタビュー件数の目標や、マッチングの目標値も明確に決められています。例えば、マッチング成立の目標は一ヵ月15件です。これは健常者でも達成するのが大変な目標といえます。