2016年4月、新卒でテックファームにエンジニアとして入社した森湧紀は、造り酒屋で仕事をしていた父への憧れから、ITの世界に興味を持ちました。子ども時代の思い出から、テックファームとの出会い、そして仕事にかける今後の想いとは。

ITへの憧れは、父への憧れから

2016年4月に新卒のエンジニアとして入社した森。エンジニアになったのにはこんな背景があった。

森 「実家は造り酒屋でした。親父自身は職人ではなく事務職をしていて、人助けが好きなんだな、という印象がありました。
僕が幼いころの造り酒屋といえば、職人が自分の経験則だけで米を発酵させていたんです。『この感覚でつくればいいよね』というフィーリングで、仕事がなされていたんですね」

そんな中で森の父は、その「経験」や「感覚」を定量化しようと、単純ではありながらソフトウェアの開発をしたという。

森 「親父は人助けが好きだから、 ITに弱い造り酒屋の人に相談されたことを、独学でプログラミングを学んでソフトをつくって、解決していたんです。
それを近くで見ながら、親父は自分の仕事範囲にとらわれることなく、人助けのために ITをやっているんだなと感じました。それが ITに憧れを抱いたきっかけです」

父親の影響を大きく受けてITに憧れを持った森は、やがて思春期を迎えた。

森 「高校生とか、学生時代にはみんなガラケーにアプリを入れて遊んでいたと思うんですけど、僕はアプリを “つくりたい ”と思いましたね。高校生の頃には『こういうソフトをつくってみたいな』と思うようになりました」

会社選びの条件は「技術をオープンにしていること」

▲森が気に入ったという、初台 本社のオフィス風景

「ITでモノづくりをやりたい」という想いを固めた森。大学は情報系の学科を選び、大学では電子工作や磁気、暗号化、プログラミングなどの授業を受けながらベースづくりに勤しんだ。さらにはそのまま大学院へ進学し、教育系のシステム構築をおこなっていったという。

そして、就職活動を始めた森が見た業界はもちろんIT業界。最初は当てずっぽうに説明会に行っていた森だったが……。

森 「行くのが面倒くさくなっちゃって(笑)。それに、毎回志望動機を考えるのも面倒くさいなって(笑)」

そこで、森は就職活動の方向性を変えた。普段から見ていた技術ブログにヒントを得て、「技術ブログを書いている会社」を見始めた。

森 「自信がある会社なら自分たちの技術をオープンにできるから、技術者ブログをやっているのかなと思ったんです。
実際、技術ブログを通して見える会社はパンフレットを見るよりもいろんなことを知れるし、社員の声もリアルがわかります」

そんな中で出会った会社がテックファームだった。その第一印象について森は……。

森 「キレイ! オシャレ……というかキレイ(笑)。キレイだからここで頑張りたいって思いました(笑)」

ただ、もちろんそれだけでテックファームへの入社を決めたわけではない。決め手は、面接での現・執行役員プロダクト本部長 石立宏志との会話にあった。

森 「当時大学院生だった僕は、研究の中で Bluetoothを扱っていたんですけれど、全然知識がなくて。そんなときに面接があって、研究で困っていることについて聞いてみたんですよ。
そうしたら疑問だった部分に即答してくれて、やっぱりここには技術に尖った人がいるんだなと思いました。すごい人たちがいる会社なんだなって」

自分を育ててくれたように後輩を育てる

入社してからはWebアプリの開発、メールシステムの開発、Androidアプリ開発、iOSアプリ開発など、さまざまな開発に携わった。

そんな森が今までの仕事の中で、特に印象に残っている出来事がある。

森 「とあるプロジェクトで新人の僕についた先輩から、『日本語の使い方が汚いよね』『技術選定の仕方が曖昧だよね』と結構キツく言われてしまって(笑)。最初は正直、僕の方でも『そんなのどうでもいいじゃん』って反発心がありました。
けれど少しずつ意識が変わって、『僕にはたくさん学ぶことがあるってことなんだな』と思うようになりました」

当時は先輩に反発していた森も、社会人4年目に突入した今ではプロジェクトのリーダーを任され、その中で新卒入社1年目の後輩の教育を行っている。

森 「今担当しているプロジェクトで後輩の教育をしています。インド人の女性なので国籍も性別も違いますが、昔の僕を見ているみたいで少し懐かしい気持ちになります。自分が新人のときにやってしまっていたことをやっているように見えて(笑)」

しかし、そんな彼女も一生懸命やっているのがわかり、自身も時間をかけて育ててもらったからこそ、森は後輩を育てていきたいなと思っている。また、単に教育するだけではなく、今後も一緒に働いていく人材として育てていかなければという責任感もあるという。

森 「本当に、過去の自分を見ているみたいなので、『育てていったらどう変わるのかな?』と今からとても楽しみです」

自分を育ててくれた先輩個人だけではなく、森は会社としてのサポート体制にも厚みを感じている。

森 「エンジニアが 8割ぐらいを占める会社ということもあってか、 Slackというコミュニケーションツールが全社的に導入されたり、僕が今いる部門では『 IntelliJ』という統合開発環境を積極的に導入したり。エンジニアの視点で見た働きやすさのために投資してくれていることはとても嬉しいです」

目標はあえて持たない

森はひとりで努力するのではなく、仲間と共に成長していくことを大事にしている。

森 「誰かいないとできないこともたくさんあるじゃないですか、僕らって。アプリとか、Webシステムでも、どうにかひとりではできる。できるけど、例えば 3カ月の仕事があるとして、これを『 1カ月で終わらせてください』ってお客様から言われたとき。
天才肌の人だったらもしかしたら半分の 1.5カ月でできるかもしれないけれど、結局 0.5カ月納期はオーバーしちゃう。そこについては、いくら天才肌の人でも支えられない状態じゃないですか。それをうまくつくっていくのが会社だと思っています。
ひとりだと結局限界を感じるところがあるから、やっぱり集団、会社のコミュニティーで頑張っていく必要はあると思っていますね」

現在、新人の教育にも勤しむ森だが、今後自分のキャリアパスをどう描いていくかは迷っているという。

森 「プロジェクトマネージャーの業務は学生時代からやってみたいなとは思っていたけれど、実際やってみたら、今の僕にとってはそんなに楽しくなかった。
だから今は『最終的に何をしたいか』と聞かれたときに、プロジェクトマネージャーとプロフェッショナルな道、どちらの方向にも行けるように、エンジニアとしても成長し続けて、プロジェクトマネージャーの業務ももっと経験していきたいですね」

エンジニアとしての成長のために、休日もプログラミングはしているという。

森 「それに僕は『努力する自分が好き』なので(笑)。 10年後の IT業界がどうなっているかはわからない。だから今は、目標は持っていません。あえて持っていないんです。今はひたすら目の前にあるものに対して、常に 100%の力を出していきたいですね」