週5日のオフィス勤務、週数回のリモートワーク、中にはほとんどオフィスに来ない働き方も……そんな多種多様で自由な働き方で成果を上げられるのは、独自のバリューに基づき、おのおのが責任を持って選択できる環境があるからこそ。子育て中のふたりの社員の体験から、シスコメラキの根底にあるカルチャーをひも解きます。

面接でもっとも大事な質問、「人生でいちばん大事なものは?」

▲テリトリーアカウントマネージャーのファクラフォン明莉(めり)

「おそらく、入社はしないだろうな」──。インサイドセールスチームに所属するファクラフォン明莉(めり)の言葉。面接を受ける直前まで、正直なところ、シスコメラキの事業に対する興味はありませんでした。

明莉 「シスコメラキに転職した友人の柔軟な働き方を知って、こんなふうに働きたいなと思ったのが興味を持ったきっかけです。それでその友人に連絡すると『ちょうどシドニーからマネージャーが来ているから』と言われ、面接することになったんです」

その社員のセッティングで実現した面接当日。ほぼ仕事に関係のない雑談で1時間ほどが過ぎたころ、明莉は思いがけない質問に衝撃を受けます。

──あなたの人生の中で、いちばん大切なものを3つ挙げてください。

明莉 「なぜ採用面接の場で私の人生や、仕事に関係しない私自身の興味関心について質問するの?と、すごく不思議な気持ちで素直に驚きました。
もちろん仕事上の私の強みも聞かれたけれど、それも『会社にどんな貢献ができるのか』という上から目線ではなく、対等な視点だったのが新鮮でした。私個人に興味を持つ相手と話すうちに 『この人たちと一緒に働きたい』という想いはどんどん膨らんでいきましたね」

その後の面接でも、相手は変われど「人生で大事なものは?」という質問は繰り返されます。「人間としての温かみを感じた」と言う明莉は“人”を通してシスコメラキという会社に惹かれていきました。面接をする立場の奥井は、この姿勢についてこう説明します。

奥井 「仕事で何をしたいのかはもちろん、人生において何を大切にしているか。仕事だけではなくプライベートの部分からも、その人の本質となる価値観が垣間見えます。僕たちはその人が持つ人生における価値観を知ることを重視しているんです」

シスコメラキのバリューはSimplify Everything、 Be Brave、 Care Deeply、Everybody Inの4つ。

Simplify Everythingは、プロダクトそのものにも表現され、比較的イメージを共有しやすいバリュー。しかしほかの3つはこれまでの仕事の実績や働き方だけでなく、普段の行動でも示される類のものなので、短い面接時間内で伝えるのは難しい。だから、これらのバリューに共感する人生観の持ち主かどうかはとくに重きをおくのです。

こう説明する奥井自身も、明莉同様 “ 人”に惹かれたひとりでした。

奥井 「会社に入ってまず感じたのは、一人ひとりが非常にバリューを大事にし、さらにバリューを仕事の場で実践していることでした。
入社後にある 2週間の本社研修でも、“人 ”の魅力を強く感じました。世界中から同期入社の社員が 40人ほど集まるのですが、一人ひとりが気さくで明るい。毎日いっしょに過ごすうちに、昔から知る友人のような関係を築くことができました」

つまりバリューを共有でき、同じ価値観を持つ“人”が集まっていること自体が、シスコメラキの魅力のひとつなのです。ちなみに「人生でいちばん大事なものは?」という問いへの明莉の回答は……「家族がいちばん大事。でも自分のキャリアも捨てたくない」でした。実はこれこそシスコメラキで働く社員の代表的な価値観なのです。

家庭が優先でも、仕事が優先でもない。どちらもあり。選ぶのは自分自身

▲タレントアクイジション シニアタレントアクイジションパートナーの奥井 啓介

シスコメラキの働き方の特徴をひとつだけ挙げるならば、「自ら選択できること」。奥井は3人の子を持つ父親。奥井が当社の採用面接を受けたのは第3子の出産を目前に控えた2018年8月でした。

奥井 「面接では『入社まもなくでも、まず家族を優先して育休を取得し、その後仕事に復帰すればいい』と言われました。家族の状況を理解して寄り添ってくれると感じましたね。
ただ僕自身は早くキャッチアップしたかったので、入社したてで 1週間も仕事を離れるのはつらかった。でも育休期間中にリモートワークができる環境が整っていたので、家で育児の合間に仕事もしていました。両立できる環境があり、自由に選択できることは、自分のライフスタイルに非常に合っていたと思います」

2019年現在、奥井は週1回リモートワークを活用しています。上長はシドニーにおり、ある程度の権限を委譲され裁量も与えられているので仕事のコントロールが可能です。

奥井 「リモートワークかオフィス勤務か。それは時と場合によって異なるので、チームごとに成果の出る方を採用しています。僕の仕事はオフィスで直接話すことで得られるものも多く、ずっとリモートするのは逆に生産性がありません。
人によっては子育てが大変な時期でリモートワークを利用するメンバーもいれば、セールスとして成果を上げて、さらなる成長を目指してガンガン働きたいというメンバーもいます」

明莉が所属するインサイドセールスチームは「常に最新の情報を共有し合うために、オフィスで仕事をする。みんなが顔を合わせることに意味を見いだしている」とのこと。ただし明莉は基本の終業時間より早い17時に、オフィスを出ます。2歳になる子どものお迎えがあるからです。

明莉 「私はフルタイムの正社員ですが、お迎えがあるから 17時に退社したいと面接時に希望を出しました。するとあっけないほど簡単に『いいですよ』と快諾。その分、必要に応じてリカバリーすれば問題ないと。日本の企業とは勤務時間に対する考え方がまったく違うと感じました」
奥井 「いまだに日本では、出産後に時短勤務となる女性が多いという話を聞きます。しかしシスコメラキでは、家族も仕事もしっかり両立したいと言う方がほとんどです」

基本となる就業時間はあっても、規則や制度で管理されるのではなく、自己責任のもとで自分が選択できるのがシスコメラキの大きな特徴。この自分らしい選択ができるカルチャーの裏側には「Care Deeply」というバリューが大きく影響しています。

家族の健康、あなたの健康という土台があってこそ、良い仕事ができる

▲インサイドセールスチームのMTGの様子。社内には相手を思いやる文化が根づいていると明莉は語る

「Care Deeply」──。このバリューを、チームで働く明莉は日々感じると言います。

明莉 「相手を大切にする文化がすごく根づいています。みんなが『なんでも聞いてよ』という雰囲気。どんなに忙しくても声をかけると手を止めてくれる。ひとりの脳だけじゃなくて、みんなの脳を使って物事を良い方向へ動かそうという文化です。Care Deeplyというバリューをメンバー全員が当たり前に体現しています。
セールスチームだけでなくサポートチーム、エンジニアチーム、マーケティングチーム “みんな ”シスコメラキの製品を好き。だから、みんなで仕事をしているという感覚があります」

セールスチームはエリアごとに担当が分かれます。担当エリアは自分で責任を持つのが原則。

でも誰にでもできる仕事なら、手が空いている人がすればいいという共通の考えがあります。「何回も助けられると、次は自分が助けたいと思うのは当たり前」と明莉。お客様やパートナーとの信頼関係構築はもちろんのこと、同僚同士がお互いを助け合い、高め合う意識、まさにこれがCare Deeplyです。

明莉は前職も外資系企業で、自動車業界のコンサルティングを担当していました。性別による差別もなく非常にフラットな環境。もちろん子育てをしながら活躍する女性もいましたが、ベビーシッターを抱えるなど、仕事を最優先にした働き方をしていました。

子育て中でも独身でもメンバー全員が同じ土俵であるのは今と変わりませんが、一緒に働くメンバーが何を大事にしているかによって、大きく変わると明莉は言います。

明莉 「誰ひとり休めないもっとも多忙な期末に、保育園から『子どもが熱を出したからお迎えを』と連絡が入りました。言いづらくて恐る恐るマネージャーに告げると、『家族がいちばん大事。すぐ帰るように』と即答でした。
今思えば上司は、『家族そしてあなたの健康があっての仕事』と捉えていたんだなとわかります。どんな価値観が正しいかということではなく、自分と同じ価値観を持っている人たちと働けることの重要性を実感しました」

上司を徹底的に使え。そんなメッセージを役員さえも発信する環境

自由な働き方が自分で選択できる環境の中では、やはりアウトプットが評価の対象になります。

奥井 「当社では本人に裁量権を与えています。設定した目標に対して適切なアウトプットを出せるなら方法は問いません。また CRMツールをはじめとしたテクノロジーの導入で仕事の大部分が見える化できるので、客観的な数字で進捗を把握することができます」

数字で評価されるのは、もちろんプレッシャーにもつながると明莉。

明莉 「でもやるだけやってもダメなときは、上司はそこに対して追求はしません。理由は、部下が成果を出せないときは、上司である自分の責任でもあると考えているから。だから、成果が出ないときはどうすればできるようになるのかを一緒に考えようというスタンスになるのだと思います。ここに私はチームワークを感じます」
奥井 「結局、いち個人の数字はチームの数字であり、ひいてはマネージャーの数字。このような当事者意識でマネージャーが責任を持って指導するからこそ、社員一人ひとりもマネージャーのために、チームのためにがんばろうと自然とモチベーションが上がるんだと思います」

セールスというポジションは、売れないときはつらく、うまくいかないときはストレスが溜まります。誰かが「うまくいかなかった。どうしよう」と言えば「私も同じ状況だったけれど、こうしたらうまくいった」とヒントをくれる。そんな助け合いが当たり前に行われています。それは上司と部下の関係であっても変わりません。

奥井 「上司が部下に指示を出すというよりも、マネージャーが率先して『何かできることはあるか』と聞き、助ける。困ったときは、使えるリソースは上司であろうと使ってほしいと。VPなど役員レベルでも同様の発想です。そういう意味では、マネージャーとの距離はすごく近いかもしれません」

明莉も本社から来日したディレクターから「シスコメラキで働く人生はハッピーか?」「何か困ってないか?」とよく聞かれると言います。

明莉 「入社してからサポートしてもらった周囲のメンバーに対して私はまだすべては返せていない。これからいかに返すかが私の課題。こんなに良くしてもらっているのだから自分も貢献したいという気持ちがすごく強い。本当に毎日感謝しながら働いています」

一人ひとりが自然にこんなふうに思える。これこそがシスコメラキのバリューに基づいた働き方です。