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今週の日経平均株価は、期末の影響から一時的に下落するも、
最終的に「押し目買い意欲」の強さが確認される展開に
今週（5月29日〜6月2日）の日経平均株価は上昇し、最終的に先週末比で607.91円（1.97％）高い3万1524.22円で終えました。
米国のバイデン大統領とマッカーシー下院議長が5月27日に債務上限問題を巡る協議で原則合意に至った影響から、週明け29日の東京市場は買い先行で始まりました。
その後、債務法案が米国下院での採決待ちとなるなか、5月31日の東京市場は期末のリバランスの影響で利益確定の売りが強まり、日経平均株価は一時3万785.98円まで売られる場面もありました。しかし、翌6月1日は、再度上昇して3万1000円を回復するなど、押し目買い意欲の強さが確認されました。
週末6月2日には米国の債務法案が下院で可決しされ、上院でも可決が見込まれることから、再び上昇の勢いが強まりました。
日経平均株価チャート／日足・3カ月（出典：SBI証券公式サイト）※画像をクリックすると最新のチャートへ飛びます
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来週の日経平均株価は、週初は値動きが荒れる可能性はあるものの、
リスク回避的な意味からも安心感のある日本株選好が続く
【来週の日経平均株価の想定レンジ】
3万1200円 ～ 3万2000円
来週（6月5日〜9日）の日経平均株価は、今週に引き続き堅調な相場展開が見込まれます。
6月2日発表の米・雇用統計の結果を受けて週初は荒い値動きとなる可能性がありますが、6月13日〜14日の米・連邦公開市場委員会（FOMC）で「利上げ継続」となるかを見極めたい思惑もあり、リスク回避の意味からも安心感のある日本株選好の流れが続きそうです。
テクニカル面では、ボリンジャーバンドの＋1σと＋2σのレンジに沿った上昇トレンドが継続する見通しです。＋1σまでの調整を経て、足元リバウンドを見せるなか、+2σが位置する3万2000円が意識されます。
日経平均株価チャート・20日移動平均線ベースのボリンジャーバンド／日足・3カ月（出典：SBI証券公式サイト） ※画像をクリックすると最新のチャートへ飛びます拡大画像表示
【今週の値上がり率・値下がり率・出来高ランキング】
enishが＋60.21％で値上がり率トップ！
ここからは、今週、値動きが目立った個別銘柄を見ていきましょう。
今週の値上がり率ランキングのトップはenish（3667）でした。5月19日に人気作品「ゆるキャン△」初となるオンラインゲーム「ゆるキャン△ つなげるみんなのオールインワン！！」について、5月24日に予定していた全世界同時リリースを6月15日に延期することを決定。しかし同日、全世界事前登録者数が100万人を超えたことを発表したことで、あらためて期待感が高まったようです。
値上がり率2位のインタートレード（3747）は、米ドルや円など法定通貨を裏付け資産とするステーブルコインが、6月1日から日本で発行できるようになることから、関連銘柄の一角と資金が集中。ストップ高を交えての上昇となりました。
値上がり率3位はスマートドライブ（5137）。物流業界の「2024年問題」に対応するため、政府が荷主側の企業に対して法律上の規制を設け、物流の効率化に向けた計画の策定を義務づけることを検討するとの報道を受け、関連銘柄として買われたようです。
一方、今週の値下がり率ランキング1位のビジョナリーホールディングス（9263）は、福祉販売における眼鏡代金の医療扶助申請に係る過大請求が問題になっているなか、5月31日に前社長による会社の利益に反する行為についての第三者委員会の調査結果の受領、それに伴って2023年4月期・第3四半期報告書が期限である6月1日までに提出できない見込みであることなどを発表。これらが嫌気されて急落しました。
値下がり率2位は燦キャピタルマネージメント（2134）。先週は桂経営ソリューションズとの業務提携やcapserv holdingsによる保有比率の増加が材料視され急伸しましたが、今週に入って反動安の流れが優勢となりました。
| ■今週の値上がり率 トップ5 | ||
| 順位 | 先週末比（％） | 銘柄名（市場・コード）※クリックで最新株価・チャートへ |
| 1 | ＋60.21 | enish（東S・3667） |
| 2 | ＋48.37 | インタートレード（東S・3747） |
| 3 | ＋48.21 | スマートドライブ（東G・5137） |
| 4 | ＋43.94 | アマナ（東G・2402） |
| 5 | ＋38.00 | ゼネテック（東S・4492） |
| ■今週の値下がり率 ワースト5 | ||
| 順位 | 先週末比（％） | 銘柄名（市場・コード）※クリックで最新株価・チャートへ |
| 1 | −32.00 | ビジョナリーホールディングス（東S・9263） |
| 2 | −26.09 | 燦キャピタルマネージメント（東S・2134） |
| 3 | −22.55 | TONE（東S・5967） |
| 4 | −22.21 | イーディーピー（東G・7794） |
| 5 | −21.51 | イオレ（東G・2334） |
| ■今週の出来高 トップ5 | ||
| 順位 | 出来高（株） | 銘柄名（市場・コード）※クリックで最新株価・チャートへ |
| 1 | 509,306,800 | 三菱UFJフィナンシャル・グループ（東P・8306） |
| 2 | 388,531,100 | 音通（東S・7647） |
| 3 | 362,818,500 | ヤマシナ（東S・5955） |
| 4 | 342,422,200 | 楽天グループ（東P・4755） |
| 5 | 183,725,500 | トヨタ自動車（東P・7203） |
【来週の主要イベント】
米国のISM非製造業景況指数や総合購買担当者景気指数（PMI）の発表、
米国が債務不履行に陥る期限を迎えることなどに注目！
来週は以下のようなイベントが予定されています。
＜6月5日（月）＞
◆中5月Caixinサービス部門購買担当者景気指数（PMI）
◆独4月貿易収支
◆独5月サービス部門購買担当者景気指数（PMI）改定値
◆欧5月サービス部門購買担当者景気指数（PMI）改定値
◆欧4月卸売物価指数（PPI）
◆米5月サービス部門購買担当者景気指数（PMI）改定値
◆米5月総合購買担当者景気指数（PMI）改定値
◆米5月ISM非製造業景況指数
◆米債務不履行に陥る期限
＜6月6日（火）＞
◆4月全世帯家計調査・消費支出
◆4月毎月勤労統計調査-現金給与総額
◆5月英小売連合（BRC）小売売上高調査
◆独4月製造業新規受
◆欧4月小売売上高
＜6月7日（水）＞
◆4月景気先行指数／一致指数速報値
◆中5月貿易収支
◆独4月鉱工業生産
◆米4月貿易収支
◆米4月消費者信用残
＜6月8日（木）＞
◆決算：積水ハウス（1928）
◆1-3月期四半期実質国内総生産（GDP）改定値
◆4月国際収支/経常収支/貿易収支
◆5月景気ウオッチャー調査
◆欧1-3月期四半期域内総生産（GDP）確定値
◆米4月卸売売上高
＜6月9日（金）＞
◆決算：日本駐車場開発（2353）、鳥貴族ホールディングス（3193）、ラクスル（4384）
◆中5月消費者物価指数（CPI）
◆中5月生産者物価指数（PPI）
【来週の注目銘柄】
「SUMCO」「マネーフォワード」「安川電機」の3銘柄をピックアップ！
来週、注目したい銘柄は、この3つです。
| SUMCO（2023年6月2日時点） | ||||
| 業種 | 市場・コード | 株価 | 予想PER | 実績PBR |
| 金属製品 | 東P・3436 | 2016円 | 9.5倍 | 1.27倍 |
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中長期的な需要増加に応えるため、技術開発と生産性改善を推進 シリコンウェーハ大手です。300mmシリコンウェーハの需要はメモリー向けで減少しましたが、200mm以下の小径ウェーハ需要が車載向けとして好調です。中長期的なシリコンウェーハの需要増加に応えるため、成長が見込まれる最先端品の技術開発を推進しているほか、AIの活用による生産性改善を進めています。株価は、足元の上昇で5月29日には2184円まで急伸。その後の調整で25日・75日・200日移動平均線水準まで下げているので、リバウンドを狙いたいところです。 |
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| マネーフォワード（2023年6月2日時点） | ||||
| 業種 | 市場・コード | 株価 | 予想PER | 実績PBR |
| 情報・通信 | 東P・3994 | 6280円 | − 倍 | 11.00倍 |
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チャットGPT APIを活用した新サービスの提供を開始 家計簿アプリなどを手掛けており、5月26日にはチャットGPT APIを活用した新機能「Admina AI」を6月から提供開始すると発表しました。4月14日発表の2023年11月期・第1四半期の業績で、売上高が前年同期比43％増の67億円と予想レンジの上限を上回ったことが好感され、4月17日には6040円まで上昇。その後は25日移動平均線を下値支持線とした“日柄調整（日数をかけて行われる横ばいの調整）”を見せていましたが、6月2日の急伸で年初来高値を更新しました。26週移動平均線を明確に上放れてきており、一段のリバウンドが期待されます。 |
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| 安川電機（2023年6月2日時点） | ||||
| 業種 | 市場・コード | 株価 | 予想PER | 実績PBR |
| 電気機器 | 東P・6506 | 6010円 | 30.6倍 | 4.52倍 |
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中期経営計画で、合計1500億円の成長投資を公表 5月16日に、2024年2月期から3カ年の中期経営計画「Realize 25」を発表。合計1500億円の成長投資を計画し、欧米の工作機械などに組み込むモーターやロボットの生産を強化するとのことです。工作機械や半導体製造装置に組み込むサーボモーターなどの部品やロボットは、自動化投資を受けて堅調な成長を見込んでいます。株価は、切り上がる13週移動平均線を下値支持線とした強い上昇トレンドを継続。2021年9月の高値6140円が射程に入ってきました。 |
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【※今週のピックアップ記事！】
⇒【個人投資家】“5年で資産1億円”を達成した投資家がたどり着いた｢順バリ決算モメンタム投資法｣を公開！ 決算シーズンに好材料で株価が上昇した銘柄を狙え！
⇒「SAF（持続可能な航空燃料）」関連銘柄を解説！ 航空業界の脱炭素化に欠かせない「SAF」は、政府も環境整備や開発支援を積極的に進める“国策テーマ”！
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